



【豆腐の味噌漬け】
冷蔵庫に味噌が2パック。味噌を切らした翌日、近所のスーパーで味噌を買って帰ると、すでに新品の味噌パックが冷蔵庫に入っていました。なぜだか、こんなときだけ妙に家族と気が合ってしまう。こうして現在、我が家の小さめの冷蔵庫を味噌が占めています。
毎日お味噌汁を作り、肉味噌炒めや、そうめんのつけ汁など、思いつく限りいろいろな料理に使ってみましたが、なかなか減りません。そんなとき、NHKで放送されたドラマ『しあわせは食べて寝て待て ~早春の養生編~』を見て、食材を味噌で漬ける方法があることを知りました。
ドラマの主人公の女性も、スーパーの安売りで買った味噌の消費に困っていました。そこで作っていたのが、水切りした豆腐を味噌で漬ける「味噌漬け豆腐」。味噌で漬けた豆腐はチーズのように濃厚になり、ご飯にのせても、お酒のアテとしてもおいしいのだそうです。
「これはやってみたい」と思った私は、早速豆腐を買って作ることにしました。使ったのは、硬めの木綿豆腐。まずは豆腐の水気をしっかりと切り、味噌をみりんで溶いたものを全体に塗ります。キッチンペーパーとラップで包み、冷蔵庫へ。寝かせる時間は2~3日ほどで、さらに長く漬ければより濃厚な味わいが楽しめるようです。
早く食べてみたかった私は、2日間漬けることにしました。2日後、豆腐の表面についた味噌を取り、一口食べてみると、ねっとりとした食感と、発酵食品特有の塩気が口の中に広がります。これはお酒好きに喜ばれそうな味!もちろん、味噌の風味もしっかり感じますが、たった2日で豆腐の食感がこんなにも変わることに驚きました。
そのまま食べてもおいしいですが、わさび醤油で食べるのもおすすめです。味がしっかりしているので、サラダのトッピングにもよさそうです。
調べてみると、この豆腐の味噌漬けは熊本県の郷土料理として知られており、800年前から保存食として作られていたとのこと。源平合戦の時代、戦いに敗れた平家の落ち武者が、隠れ住んでいた熊本県の肥後連山の麓で作り、伝えてきたものです。
ほかにも味噌漬けといえば、白味噌に魚を漬け込む西京漬けや、牛肉の味噌漬けなどもあります。考えてみれば、味噌は調味料であるだけでなく、昔から食材を保存するためにも使われてきたものでした。冷蔵庫の中でなかなか減らなかった2パックの味噌が、思いがけず新しい料理との出会いを運んできてくれました。
食材の消費に困ったときは、新しいレシピに出会えるチャンスなのかもしれません。過ごしやすくなってきた秋の夜長。今度は何を味噌に漬けてみようかと、少し楽しみになっています。
小樽ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/otaru.html
参考資料
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/toufuno_misozuke_kumamoto.html