



【conteのトング】
ステンレス製の台所道具を発信するブランド「conte」は、新潟県は燕の分業文化によるものづくりを核にしています。街全体を一つの工場のように捉え、多くの職人が工程ごとに協力し一つの製品を作り上げるという、燕ならではの文化を大切にしているブランドです。
conteが目指す道具のあり方には、アノニマスデザインに通ずる美意識を感じることができます。アノニマスデザインとは、作者の個性や主張よりも、長く使われる機能美や暮らしへの貢献を重視するデザインのことです。アノニマスとは“無名の”という意味で、デザイナー個人の主張や存在感を押し出さないデザインを指します。
conteにはプロダクトデザイナー・小野里奈氏が明確に存在していますが、デザイナーの自己表現よりも道具の完成度を優先していたり、毎日の暮らしに自然に溶け込むこと、何十年使っても古びない形を目指すこと、地域の分業や職人の知恵を尊重すること、という点ではアノニマスデザインの思想を現代の燕のものづくりで実践しているブランドと言えます。作り手から使い手まで、関わるすべての人に寄り添う姿勢を大切にするブランドなのです。
今回はこのconteから、手放せない相棒のトングをご紹介いたします。トングは4サイズ展開されており、皆さまの手になじむお好みのサイズをお選びいただくのが一番です。私の場合は薬味トング150がとにかく使いやすく、毎日に欠かせない存在となりました。継ぎ目のないシンプル構造、小ぶりなサイズ感は軽やかで少量でもつまみやすい、まさに手の延長といった使い勝手です。朝のピザトーストから夜の主菜作りまでフル稼働しています。長らく1本でやりくりしておりましたが、あまりに出番が多く、ようやく買い足して3本となりました。久しぶりに新品が届き並べてみて驚いたことは、数年間、毎日毎日酷使してきたトングと新品が遜色なく、見分けがつかなかったことです。金属加工技術を生かした精度の高い仕上げを実感し、改めて感動しました。
調理から卓上まで使いやすいこと、実用性へのこだわり、何年経っても古さを感じさせないシンプルな形。そのこだわりが、この小さなトングに凝縮されています。毎日の台所仕事に欠かせなくなる道具を目指しているconteのトング、ぜひお近くのショールームやオンラインショップでご覧ください。
conte おてがるトング
https://www.shokunin.com/jp/conte/tongs.html
ショールームのご案内
https://www.shokunin.com/jp/showroom/
参考資料
『柳宗理 エッセイ』 平凡社ライブラリー
https://conte-tsubame.jp/about/