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【小樽の港に広がる、新しい風景】

北海道・小樽市を象徴する景観といえば小樽運河ですが、港が街のすぐ近くにあることも、小樽ならではの風景ではと思います。小樽の港は街のすぐそば。小樽駅から続く緩やかな中央通りは、第3号ふ頭へとつながっています。市内観光を楽しみながら気軽に立ち寄れるこの場所では、毎年夏に市内最大のお祭り「おたる潮まつり」が開催され、市民にとってもなじみ深い場所です。私も時折、ふらっと海を眺めに訪れています。

この周辺は、2014年(平成26年)から再開発計画が始まり、岸壁やターミナル施設が整備されました。2024年(令和6年)からは14万トン級の大型クルーズ船の受け入れも始まり、昨年は33回もの入港がありました。大型船が停泊する日は、ふ頭の景色がよりダイナミックに感じられます。

先日、新たに整備された緑地公園「おたるポートスクエア」を訪れてみました。公園は、海を間近に感じられる開放的な空間で、ベンチでくつろぐ人の姿も多く、海辺の新しい憩いの場になりそうです。ふと足元に目を向けると、ブロックの色の違いに気がつきます。これは、かつて多くの人が行き交った「中央桟橋」の跡を表現したもので、明治から大正にかけてにぎわいを見せたこの桟橋は、今のふ頭と比べると小さく感じられました。

小樽運河が完成した1923年(大正12年)ごろ、人々は沖合に停泊する大型船から小型船の艀(はしけ)に乗り換え、この桟橋から上陸していました。最盛期には約600隻もの艀が行き交い、港は大変なにぎわいだったそうです。やがてふ頭の整備によりその役目を終えた中央桟橋は姿を消しましたが、ここに立つと、当時どれほど多くの人が期待を胸にこの地へ降り立ったのか、想像が膨らみます。

広場の先には、近代的なデザインの観光船ターミナルが建っています。屋根の先端が空へと伸びるようなフォルムには、小樽市の未来への広がりが込められているそうです。過去の歴史を感じるこの場所に、未来へ向かうデザインが重なることで、空間そのものが一連の表現になっているように感じられ、デザインが持つ力や、その面白さを改めて実感しました。

ここからは、海上観光船に乗ってニセコ積丹・小樽海岸国定公園を巡ることも可能です。きらきらと光る海を眺めていると、自然と心が落ち着いていくのを感じられます。情報にあふれる現代社会の中で、時には少し立ち止まり、景色をゆっくり眺める時間も大切にしたいものですね。

小樽ショールームからは、運河沿いを歩いて数分で訪れることができます。お立ち寄りの際は、ぜひ少し足を延ばしてみてください。

小樽ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/otaru.html
おたるポートスクエア
https://maps.app.goo.gl/tFXQqAztDBw5Tj9u5

参考資料
https://www.kanchi.or.jp/minato/vol/pdf/150/150_07.pdf