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【余市で出会った桜の名所】

昨年、余市方面へ桜を見に出かけたとき、今まで気づかなかった桜の名所が町のあちこちに点在していることを知りました。有名な観光地のような派手さはありませんが、土地の歴史や暮らしと結びついた桜が多く、心に残る風景ばかりでした。

特に印象的だったのが、旧余市福原漁場、ニッカウヰスキー余市蒸溜所裏の余市川桜並木、そして円山公園の3カ所です。

旧余市福原漁場は1982年(昭和57年)に国の史跡に指定され、桜の本数こそ多くありませんが、歴史ある漁場建築と桜を同時に楽しめる貴重な場所です。訪れたときは観光客の姿もほとんどなく、ひっそりと落ち着いた時間が流れていました。重厚な建物の佇まいと、柔らかく咲く桜の対比が美しく、まるで時が止まったかのような感覚を覚えます。晴れた日の午前中は光が優しく入り、建物と桜の影がくっきりと映え、心ゆくまで花を眺めたい人にぴったりの場所だと感じました。

一方、ニッカウヰスキー蒸溜所の裏を流れる余市川の桜並木は、遊歩道に沿って桜が両岸に咲き誇り、圧巻の風景が広がっています。長く続く遊歩道を散歩しながら気軽に花見が楽しめます。ここでは地元の方が犬の散歩をしていたり、ベンチでひと休みしていたり、普段の暮らしの中に自然と桜が溶け込んでいました。それに混じって、アジアからの外国人観光客が川と桜を写真に収めている姿もあり、余市の春の風景が国境を越えて愛されていることを実感しました。風が吹くと花びらが川面に舞い、短い北海道の春をしみじみと感じられる場所です。

円山公園は、町と海を見渡せる高台にある開放的な公園です。園内には複数の桜が植えられており、見頃を迎えると公園全体がふわりと春色に包まれます。少し坂を上る必要はありますが、その分、桜越しに見る余市の景色は格別でした。家族連れがレジャーシートを広げていたり、写真を撮る人がいたりと、思い思いの時間を過ごす様子が印象的です。ここでも外国からの観光客を見かけ、穏やかな雰囲気の中で桜と景色を味わう姿が、その風景をいっそう豊かなものにしていました。

余市の桜は、派手に主張するものではなく、土地の歴史や人の暮らしにそっと寄り添うように咲いています。今年は例年より早い開花が予想されています。忙しい日々の中でも、ふと春を感じたくなったら、静かに桜と向き合える余市の風景を思い出してみてはいかがでしょうか。

小樽ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/otaru.html
旧余市福原漁場
https://www.town.yoichi.hokkaido.jp/machi/syoukai/fukuharagyoba.html
余市川桜並木
https://yoichi-kankoukyoukai.com/kankouspot/余市川桜並木/
円山公園
https://www.town.yoichi.hokkaido.jp/kurashi/kurashinojouhou/douro/maruyama.html