no title

1

2

2a

2b

3

4

8

9

10

【東京駅と十二支】

早いもので13年前の2012年に復原工事が完了し、ホテルや美術館も人気の「東京駅」。それ以来、高層ビル群に囲まれながらもその堂々とした姿は建築物としてだけでなく、今や東京ドーム3.6個分の駅構内施設や周辺の地下施設も、あれよあれよと存在感を表しています。久しぶりに訪れると案内表示とにらめっこ、「同じ店には2度と行けない」と話しているのもよく耳にします。

そんな東京駅、私も東京ステーションギャラリーにはスムーズに行けるようになり、友人との待ち合わせも分かりやすいギャラリー入口前です。そこにはいつもすてきな光景が広がっています。天井を見上げると創建時の姿に復原された八角形のドームが広がり、優しい黄色と白、茶色の木枠で構成されています。当時の竣工図や写真はすべて白黒であったため、色を表現した資料を探しながらの復原は最も苦労したものだったようです。

そしてなかなか見えないのですが、八角形のドームを支える八本の柱の上部には十二支の動物たちのうち、八つの動物のレリーフがあるのです。十二支なのに八つ?と思いましたが、十二支が方角を示すルールにのっとり配置されているそうです。飾られている干支は、ドームの向きに合わせて、丑・寅(北東)、辰・巳(南東)、未・申(南西)、戌・亥(北西)です。正中線に位置する子(北)、卯(東)、午(南)、酉(西)が省かれて展示されています。そして今回驚いたのはドームの床に広がる放射線状の模様は旧ドームの天井を転写したものでした。まだまだ奥が深い東京駅です。ギャラリー2階の回廊には丸の内駅舎の歴史や模型なども展示されていますので、ぜひ一度訪れてみてください。

東京駅は、日本銀行の本店や京都支店(1906年、現・京都文化博物館)、奈良ホテル本館なども手がけた、明治の建築界最大のリーダー・辰野金吾氏の設計です。駅舎は関東大震災は免れたものの、1945年の空襲で外壁、屋根、内装が損壊。戦後、3階建てを2階建てとする応急的な復興工事が行われました。そして2012年の復原では、残存している建物を可能な限り保存し、創建時の姿へ復原するという基本方針のもとで、戦災で失われたドームも復原され当時の姿を現してくれています。

そして話は戻りますが、省かれてしまった東西南北を表す四つの干支はどこへ行ってしまったのでしょうか?というミステリー。なんと辰野氏の故郷である佐賀県、武雄温泉楼門の天井に発見されたのです。もちろんこちらも辰野氏の設計によるもので、東京駅と武雄温泉楼門の2つでちょうど12の干支すべての動物が揃うのです。どちらが先で、どちらが残りなのか?はたまたただの偶然なのか?諸説あるようですが、本当のところは辰野氏に聞いてみないと分からないそうです。これからの季節東京駅に訪れる機会がありましたら、そんなちょっと遊び心を感じるストーリーを思い出しながら美しいドームを見上げてみてください。

当店でも干支をあしらった商品がございます。鋳物技術で400年の歴史を持つ富山県高岡市の老舗、大寺幸八郎商店の青銅製オブジェのミニ干支シリーズや、本錫に金沢の金箔を用いた能作の干支ぐい呑、会津塗は「消金地(けしきんじ)」という技法によって作られた白木屋漆器店の小盃もございます。いずれも毎年ひとつずつ揃える楽しみもありますし、縁起の良いお品ですのでお正月はもちろん、結婚祝いや還暦祝いの贈り物にも最適です。ぜひご覧くださいませ。

大寺幸八郎商店 ミニ干支シリーズ
https://www.shokunin.com/jp/otera/eto.html
能作 干支ぐい呑
https://www.shokunin.com/jp/nousaku/shuki.html
白木屋漆器店 干支盃
https://www.shokunin.com/jp/shirokiya/sakazuki.html
銀座ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/ginza.html

参考資料
http://www.ryuss2.pvsa.mmrs.jp/henshukoki-2012/no253-121101.html
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO80690490Z01C14A2000000/
https://intojapanwaraku.com/rock/travel-rock/260140/#toc-2