








【城崎温泉】
兵庫県の日本海側に位置する関西有数の温泉街、「城崎温泉」。11月頭に今年のカニ漁が解禁し、全国からカニを求めて人々が集うこの季節に、城崎温泉を訪れました。
京都から特急に揺られること、約2時間半。ひんやりと澄み渡った空気に紅葉に染まり始めた山々、立ち並ぶ木造建築に川沿いの柳並木が美しい、古き良き温泉街が出迎えてくれました。道智上人が開湯してから、2020年に開湯1300年を迎えた城崎温泉。その魅力は、なんと言っても「外湯めぐり」の文化です。旅館の中にあるお風呂のことを「内湯」、外にある共同浴場のことを「外湯」といい、宿泊者は温泉街にある7つの外湯を無料で利用できます。数ある日本の温泉地の中でも、これだけ近接した場所に趣向の違う大浴場がある場所は、なかなかないでしょう。
昼から夜にかけての灯りと街並み、夕暮れ時から各旅館の浴衣を身にまとい、そぞろ歩く人々。その風情あり余るムードの中、天下一と称された「一の湯」や、解放感あふれる露天風呂が特徴的な「御所の湯」などの外湯をはしごし、湯めぐりの楽しさを噛み締めました。夕食後の時間帯、20時や21時ごろになるとさらに温泉街は活気づき、湯上がりにソフトクリームを食べたり、地ビールで乾杯したり、お土産を見たりと、夢見心地で夜の温泉街を散策することができます。
また、長い歴史を持つ城崎温泉は、平安時代から歌に詠まれ、文豪・志賀直哉をはじめ多くの文人に愛された湯治場でもあります。志賀直哉が滞在中の出来事を書いた『城の崎にて』(1917年発刊)は、志賀作品を代表する短編として今なお多くの人に読み継がれています。1996年に開館した「城崎文芸館」は、オープンから20周年を迎えた2016年に大幅にリニューアル。モダンな館内で、白樺派の作家たちの城崎の町や人との関わりや、入浴券の変遷や北但大震災からの復興の歩みなどを学ぶことができ、訪れてよかったスポットです。
冬の城崎温泉といえば、忘れてはいけないのがカニ。山陰では、雄のズワイガニは「松葉ガニ」、雌のズワイガニは「コッペガニ」や「セコガニ」と呼ばれています。旅館でいただいた茹でカニは、まさに新鮮そのもの。カニ本来の、上品なうまみを味わいました。温泉街にもカニ料理を出すお店がよりどりみどりですが、この時期に城崎温泉を訪れたらぜひ食べていただきたいのが、メイン通りから外れた小川沿いにある「OFF KINOSAKI」のセコガニのトマトクリームパスタ。口の中が天国になりました。
そのあたりはいくつか新しいお店が立ち並ぶエリアで、OFFの数軒隣にある「PARADI」は、上質な焼き菓子やペイストリーを販売するお店。かぼちゃのキッシュやマロンパイなど、どれも絶品で、帰りの特急で食べるおやつの調達にもってこい。カニだけでなく、但馬牛でも有名な城崎。城崎温泉駅前にある「Kinosaki Burger」で、肉肉しい但馬牛のハンバーガーをランチに食べるのも、捨てがたいですね。
かなり見どころ、楽しみどころ、食べどころの多かった城崎温泉。人の多さも程よく、十二分に満喫することができたので、すでに来年の冬も訪れたいな…と夢見ている近ごろです。
城崎温泉
https://maps.app.goo.gl/NtDRiZ44A9r73Y2u7
城崎文芸館
https://maps.app.goo.gl/2qtm9hSeYx8M8Umt9
OFF KINOSAKI
https://maps.app.goo.gl/xbWrtWHbvBXEAWyT6
PARADI
https://maps.app.goo.gl/w67tdTwvj8H3umNc6
Kinosaki Burger
https://maps.app.goo.gl/NtDRiZ44A9r73Y2u7
参考資料
https://kinosaki-spa.gr.jp/
https://kinobun.jp/
https://toyooka-tourism.com/kinosaki/