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【淡路夢舞台】

淡路島北端に位置する「淡路夢舞台」は、安藤建築の国際会議場やホテル、植物園、レストラン、公園などが集まった施設群です。

淡路夢舞台は、関西国際空港など大阪湾の人工島を築くために土砂を採取した跡地に誕生しました。削られた淡路島の山の自然環境を再生させるプロジェクトが建築家である安藤忠雄氏を中心に始まり、当初は明石海峡大橋の開通する1998年に合わせて完成する予定で計画が進められていました。しかし、実施計画をほとんど終えいよいよ着工という時に、阪神・淡路大震災が起こり、震災後の調査の結果、淡路夢舞台は震源地の近くに位置していたため敷地内にもいくつかの活断層が発見され、設計変更を余儀なくされます。その後、設計変更と建設に2年を要し、2000年に晴れてオープンしました。

130haに及ぶ壮大な公園緑地の自然に、安藤忠雄氏がグランドデザインを手がけた個性的な施設群が溶け込んでおり、初めて行くとその規模感に圧倒されるでしょう。地下の駐車場に車を停めエレベーターで上に上がると、まず淡路夢舞台の中心に位置する「展望テラス 円形フォーラム」が目に入ります。歩いていく中で、「展望テラス 海回廊」「展望テラス 楕円フォーラム」「展望テラス 山回廊」などが次々と目に飛び込み、それぞれがこの施設群のごく一部に過ぎないことに気が遠くなり、まるで迷路に迷い込んだような心地がします。

さらにエレベーターで上に上がると目の前に広がるのが、「百段苑」。山の斜面に沿って階段状に100個の花壇が並んだ百段苑は、季節によって違う景色を見せてくれます。こちらに植えられているのは、約100種類の「キク科植物」。日本を代表する花で兵庫県の花もノジギクであること、厳しい環境のもとでも生育できること、世界中に広く分布し国際博にふさわしいこと、という3点の理由から、キク科植物が選ばれました。

百段苑の階段を下っていくと、生い茂る緑の中に佇む「空庭」や、重層的な空間が広がる「水庭」があり、散歩中も飽きることがありません。リゾートホテル「グランドニッコー淡路」の2階には、同じく安藤忠雄氏がデザインし、天井から十字の自然光が差し込む「海の教会」があるため、こちらもお忘れなく。ここで挙げた施設は、なんとすべて無料で巡ることができます。また、売店では淡路島に2軒だけ残る酒造の一つ「千年一酒造」の日本酒の取り扱いがあるため、お土産に大変おすすめです。

「日常見過ごしてしまいがちな自然の様相をどれだけ感じ取ってもらえるか」という安藤忠雄氏の想いと共に作られた淡路夢舞台。地震などの天災や地球規模の長期変動がある中でこそ生まれた淡路島の自然と建築の調和を、五感で体感できる場所です。ぜひ一度、淡路島へ行かれた際は足を運んでみてください。

淡路夢舞台
https://maps.app.goo.gl/hKy4HWyMYF9LzTW99
ショールームのご案内
https://www.shokunin.com/jp/showroom/

参考資料
https://www.yumebutai.co.jp/
https://sennenichi.co.jp/