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【野点】

先日、デンマークから京都に友人が遊びに来て、彼女は日本の文化やお茶が好きなので、賀茂川で「野点(のだて)」をしたところ、大変喜んでくれました。

野点とは、四季折々の景色や外の空気を感じながら、屋外で抹茶を点てて飲むこと。作法や道具が重視される茶会とは異なり、ピクニックをするようにカジュアルにお茶を楽しむことができます。今回用意したものは、茶せん、茶杓、抹茶碗、抹茶、お菓子、お湯を入れた水筒、ウェットティッシュ。抹茶を点てるのに茶せんは必要ですが、茶杓はスプーン、抹茶碗はご自宅にある器などで代用可能です。

京都では、市内でも至る所で名水が湧いていて、せっかくなので今回は錦市場の地下を流れる「錦の水」を汲み、抹茶を点てるのに使いました。抹茶は宇治の「堀井七茗園」の「宇治昔」、お菓子は紫野の「京菓子司 紫野源水」の春らしい生菓子を。その土地のお菓子や湧き水を、その土地の自然や風情を味わいながら気軽に楽しめるのは、野点のいいところ。

すっかり暖かくなった新緑のきれいな気持ちのいい日、紫野でお菓子を買い、北大路橋近くの賀茂川沿いの芝生へ。この辺りはのんびりしていて、野点には絶好の場所です。すすむ屋茶店の抹茶セットは、抹茶片口で抹茶を点てて抹茶ぐい呑みに注いだら、複数人分の抹茶を同じ温度、同じ濃さ、同じタイミングで飲めるため、野点にぴったりでした。抹茶ぐい呑みの小と大は入れ子にすることができる点も、今回は風呂敷に包んで持参したのですが、コンパクトに持ち歩くことができてよかったです。

野点のあとは、歩いてすぐのところにある、昨年開園から100周年を迎えた「京都府立植物園」で散歩をしました。初めての野点は、今の季節と今いるこの場所を五感で目一杯感じることができた、豊かな時間でした。京都のほかの場所でもやってみたくなりましたし、旅先にも野点セットを持って行きたくなりました。いつか、海外でも野点をしてみたいです。究極の文化交流になりそうな気がしています。野点日和な日の多い今の季節、ぜひ皆様も出かけてみてください。

すすむ屋茶店 抹茶セット
https://www.shokunin.com/jp/susumuya/matcha.html
錦の水
https://maps.app.goo.gl/Z7aeDmEVYBVok7mL9
堀井七茗園
https://maps.app.goo.gl/dmEMUuasCN3fBuGs6
京菓子司 紫野源水
https://maps.app.goo.gl/bDMQNBCpBN33b3Kg6
北大路橋(賀茂川)
https://maps.app.goo.gl/YeABaDrubGPdcMmK9
京都府立植物園
https://maps.app.goo.gl/Zb8iEMBpG3cVjJ3z8

参考資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8E%E7%82%B9
https://www.pref.kyoto.jp/koho/dayori/202401/anniv.html