


【明太子】
福岡県と聞くと思い浮かぶ食べ物はどんなものがありますか?豚骨ラーメン、もつ鍋、水炊き、ごぼう天うどんに、焼き鳥など名物料理は数多く存在しますが、そこに必ずというほど並ぶのが「明太子」ではないでしょうか。お土産としても人気が高く、空港や主要駅のお土産コーナーにいけば目移りしてしまうほど各社自慢の明太子が並んでいます。
これだけ明太子があふれているので、「福岡県民は毎日明太子を食べているんでしょう?」というイメージを持たれることが多いのですが、少なくとも我が家では明太子はあくまでも贈答品。お中元やお歳暮に、または県外に住む友人への手土産として選ぶものです。贈答用として買いに行ったときに、自宅用にも少し買おうかなという程度で、決して冷蔵庫に常備されているようなご飯のおともではありません。冷蔵庫にあると明日の朝ご飯が少し楽しみになる、そんな関係性です。自宅用に買うときは製造過程で形が崩れたものを集めた「切子」や「バラ子」と呼ばれるものを購入することが多いです。忙しい朝にはさっとご飯にのせるだけで食べることができますし、パスタソースなど料理で使う時も時短になり便利です。「自宅用」として販売されていることが多いのですが、この便利さを知っている友人からは「バラ子」を指定されることもあります。
全国辛子めんたいこ食品公正取引協議会の定義によれば、「辛子めんたいこ」とは、「すけとうだらの卵巣(卵を含む)に唐辛子を原料とする調味液等で味付けしたもの」。このすけとうだらの卵を加工する食文化は17世紀の朝鮮半島にはすでに存在していたそうです。これが博多名物になったのは、第二次世界大戦後、朝鮮半島から引き揚げてきた「ふくや」の創業者である川原俊夫氏が「あの味を日本でも広めたい」と独自の味付けや加工法を生み出したのが始まりです。現在、福岡県内の明太子専門業者はなんと約200社。福岡県へ旅行や出張に来られたことのある方は、所狭しと並ぶ明太子を前に「一体どこの明太子を買えばいいんだ?」と途方に暮れた経験のある方もいらっしゃるかもしれません。そこで、今回は当店若松ショールームのある北九州市に本社を置く、おすすめの明太子メーカーを二つご紹介したいと思います。皆さまの明太子選びの参考に少しでもなれば幸いです。
「平塚明太子」:こちらの明太子の特徴はなんといっても10段階に分けられた辛さの違う明太子です。明太子の多くは甘口(唐辛子不使用など)、中辛、辛口に分けられていることが多いのですが、こちらには珍しい「激辛」も存在します。我が家でよく買うのも平塚明太子の「辛口」です。石原裕次郎さんがお好きで、取り寄せていた明太子としても有名です。辛さに自信のある方や、うまみと辛みのどちらも味わいたいという方には特におすすめです。
「かば田食品」:大正10年に漬物店として創業した歴史があり、材料を層にして漬け込む方法と、昆布を隠し味にした「漬物貯蔵製法」で製造しています。昆布のうまみがしっかりと利いた昆布漬けの明太子は白いご飯によく合います。こちらは明太子だけでなく、「いわしめんたい」や「いかめんたい」など、明太子を使った加工品も種類豊富でお土産としてもぴったりです。北九州市近郊のスーパーや駅にある「おにぎり処かば田」では、たっぷりの明太子を使用したおにぎりも販売されています。
材料や調味料はシンプルながらも、知れば知るほど奥深い明太子の世界。福岡にお越しの際は、じっくり明太子と向き合い、これだと思う逸品をお土産にしてみるのはいかがでしょうか?若松ショールームへお越しの際は、ぜひ北九州の明太子も味わってみてください。
大寺幸八郎商店 かなまり 小
https://www.shokunin.com/jp/otera/kanamari.html
丹窓窯 スリップウェア 豆皿
https://www.shokunin.com/jp/tansou/slipware.html
若松ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/wakamatsu.html
平塚明太子専門店
https://www.hira-tsuka.co.jp/
かば田食品
https://www.ten-to-maru.co.jp/
参考資料
https://www.mentaiko-ftc.org/mentaiko-story/