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【しろたえ】

東京は赤坂の言わずと知れた名店、「西洋菓子 しろたえ」。しろたえの名物といえば、上品な佇まいのレアチーズケーキです。

しろたえは、本場フランスの伝統菓子や郷土菓子を学んだ川越盛一郎さんが、1976年(昭和51年)に政治やビジネスの中心地である赤坂エリアの一ツ木通り沿いで創業した老舗洋菓子店。1階が洋菓子店、2階がカフェになっていて、ケーキはすべて3階の厨房で作られているため、東京の一等地にいながら、良心的な価格でいつでもフレッシュなおいしさを楽しむことができます。創業時の面影を残すヨーロピアンな店構えに、看板やメニュー、包装紙にあしらわれた力の抜けた飾らない手書きの文字やイラストは、しろたえの魅力を更に唯一無二のものにしています。

店内のショーケースには、少し懐かしさも感じられるようなかわいらしいケーキや洋菓子が並び、まるで宝箱のよう。順番が来たら、ショーケースからケーキを選んで店員さんに伝え、階段を上がって席についたあとに飲み物を注文します。飲み物のメニューを見ると、季節の紅茶であるダージリンのファーストフラッシュが出ていたため、迷わずそちらに。余談ですが、ファーストフラッシュは春摘みの紅茶のことで、いわばダージリンの新茶です。いつでも出会えるものではないので、見かけたら頼むようにしていましたが、まさかしろたえで出会えるとは。

レアチーズケーキは、口に入れるとまったりねっとりとなめらかで濃厚なのに、後味はスッと消えていく、美しい味でした。大きさもちょうどよく、ティーポットで運ばれてきた紅茶との相性も抜群で、それはそれは幸せなティータイム。材料はクリームチーズ、砂糖、レモンのみ、そして土台はバターが香るビスケット。レアチーズケーキの8割を占めるクリームチーズには、コクがあり癖がないのが特徴のデンマーク産のものが使われています。シンプルながら計算し尽くされているからこそ、長く守られている味なのですね。

行列は、店内利用と持ち帰りに分かれていて、私たちもしばらく違う列に並んでいたのでご注意ください。平日の午前に訪れたところ、場所柄もあり持ち帰りの列は伸びていましたが、カフェは案外すぐに入ることができました。ショーケースに礼儀正しく並んだチーズケーキを見ていると、こんな手土産をもらったらどんなに嬉しいだろうなと思い、列で待つ人々が眩しく見えました。願わくば、今度は誰かにあげる側、またはもらう側で、しろたえのレアチーズケーキと再会したいと思います。

西洋菓子 しろたえ
https://maps.app.goo.gl/arx9my5TGjZu9KQC9
銀座ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/ginza.html

参考資料
https://www.tokyo-np.co.jp/article/350283
https://www.lupicia.co.jp/dj/about.php