

【食器棚で白銀比】
ショールームの展示を機に教えてもらった黄金比と白銀比という比率。自宅の食器棚でも活用できないかと試してみました。
まず「黄金比」とは、縦:横の比率がおよそ1:1.618(約5:8)のこと。自然界の多くに存在する調和の比で、安定して美しく見える比率であるといわれています。パルテノン神殿や凱旋門、ミロのヴィーナス、モナ・リザなど、古代から建物や彫刻、絵画などに頻繁に使われてきました。
一方、「白銀比」は、縦横の比率が1:1.414(約5:7)のことで、1911年、ドイツの物理学者オズワルドが提唱し、A判として紙の国際標準規格となりますが、日本では古くからある比率でした。607年に建てられた奈良県の世界最古の木造建築・法隆寺の金堂や五重塔に取り入れられており、「大和比」とも呼ばれ、日本人にとってなじみやすく美しいと感じる比率のようです。
さて、仮住まいの収納棚ですが、ショールームで学んだことを生かし、縦:横の比率ではなく、棚の幅を1.414、物を置く範囲を1と見立てて並べると、なんだか心地よくなりました。そして季節ごとのお気に入りを眺めていると、この料理道具や食器を使いたいからこの料理を作ろうというアイデアも湧いてきます。
祖父母や母から譲り受けたものと私が選んだもので、3世代を物語る食器棚の様子は、長く使えるものを選んできたからこそ受け継がれ、仲良く並んでいるような気もします。白銀比を活用して余白があることにより、ぱっと取り出しやすいのも良いところで、土鍋や木製品は特によく乾かしておきたいので、見える収納は風通しも良く一石二鳥。リビングや寝室と違い季節感の出にくいキッチンでは、寒い季節には土鍋やぽってりとした食器でぬくもりを、暖かい季節にはガラスや白い食器で軽やかにと使用頻度が高いものを並べてみると模様替えにもなるような気がします。
スタイリッシュにしたいときには黄金比、柔らかい印象にしたいときには白銀比と覚えておくと日常生活にも取り入れやすくなりそうです。
東屋 ジューサー
https://www.shokunin.com/jp/azmaya/juicer.html
セラミック・ジャパン アヒルマグ
https://www.shokunin.com/jp/ceramicjapan/ahiru.html
薗部産業 めいぼく椀
https://www.shokunin.com/jp/sonobe/wan.html
松山陶工場 行平鍋 5号
https://www.shokunin.com/jp/matsuyama/
本間数勇商店 わら鍋敷き 小
https://www.shokunin.com/jp/honma/nabeshiki.html
参考資料
https://www.miraikoji.com/column/6316/
https://tsunagaru-design.jp/archives/1371