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【わたつねの「はも天と梅肉のおろしそば」】

今年も一カ月にわたる祇園祭が終わり、まだまだ焼け付くような暑さの京都。夏の京都に来たら、わたつねで「はも天と梅肉のおろしそば」を食べましょう。

夏の京都といえば、祇園祭と鱧(はも)。鱧は産卵の時期である7月から8月にかけて旬を迎えるため、祇園祭は別名「鱧祭」と呼ばれることもあります。京都で鱧を食べる文化が定着した理由は、鱧は生命力が強く、輸送技術が発達していなかった時代に瀬戸内海や福井から京都へ運んでも、新鮮な状態を保てたためだといわれています。さばくのには「骨切り」という熟練の技が必要で、高級魚のイメージも強く、なかなか食べる機会がない鱧。三条ショールームから徒歩2分の「わたつね」では、夏の間、気軽に鱧を食べることができます。

わたつねは、本格的な手打ち蕎麦や定食を提供されている大衆食堂。地元の人に愛される人気店で、便利な場所にありますが観光客が殺到していることはなく、いつも心地よいにぎわいで迎えてくれる安心感のあるお店です。壁には手書きのメニューがずらりと貼られていて、季節ごとに変わります。夏にわたつねに行ったら、私は「はも天と梅肉のおろしそば」一択。鱧と梅の組み合わせなんて、名前からしておいしいに決まっています。透明感があり粒々とした石臼挽きの手打ち蕎麦の上に、衣がサクサク、身がフワフワの大きなはも天が3つ。それから、梅、大葉、茗荷、大根おろし、海苔がのっていて、自分でつゆをかけて食べます。

私がわたつねに足を運ぶのは年に2回、夏と冬。夏はこの「はも天と梅肉のおろしそば」を食べ、ああ夏が来たなと感じ、冬は何を食べるかというと、「牡蠣ご飯」。ふっくらとした牡蠣がのり、生姜が入ったご飯はやさしいだしの味で、冬の喜びを感じます。カキフライやカニクリームコロッケ、だし巻きなど定食メニューも豊富なので、お好みで。次に行った際は、粕汁も忘れずに頼みたいなと思います。

気が早いですが、今からもう今年の冬が楽しみです。気が付いたら今年も半分が過ぎていたので、一年もあっという間なのだと思います。おいしい盛りで、パワーをくれる旬のものを楽しみながら、今年の夏も乗り切っていきましょう。わたつねに行かれた際は、歩いてすぐの三条ショールームにもぜひお越しくださいませ。

石臼蕎麦 わたつね
https://maps.app.goo.gl/co2oEoPsJNFsZVLu8
三条ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/sanjo.html

参考資料
https://www.nhk.or.jp/osaka-blog/nandenan/670737.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%A2