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【朝茶のすすめ】

日本には古くから「朝茶は福が増す」「朝茶はその日の難逃れ」などのことわざがあり、朝に飲むお茶は身体に良いこと・縁起の良いこととされてきました。これらは私が朝茶を始めてから知り、妙に腑に落ちた言葉です。

「朝茶(あさちゃ)」とは、朝に飲むお茶、また朝にお茶を飲む習慣のこと。朝茶に飲むお茶は、煎茶やほうじ茶など何でもいいのですが、私は近ごろ抹茶での朝茶が習慣になってきました。抹茶の成分が私たちの心や体に与える影響について、さまざまな研究が進んでいます。「抹茶と健康研究会」が2022年に公開した「抹茶と健康の研究」によれば、抹茶には煎茶に比べて「テアニン」と「カテキン」という成分が多く含まれているそうです。テアニンには、心身をリラックス、落ち着いた気分にさせてくれる働きがあり、カテキンには血糖値の上昇を抑制し免疫力を高め、老化や病気を予防する効果が期待されています。さらに、「カフェイン」には覚醒作用と疲労回復効果があるため、起きてまず飲むことですっきりと目覚めることができ、これら3つは朝茶に良い代表的な成分とされています。

日本文化的な側面はもちろんですが、このような健康的な側面も、近年抹茶が”MATCHA”として世界的に人気になって親しまれている要因かと思います。抹茶と聞くとハードルが高いかもしれないですが、抹茶の粉、抹茶碗、茶せん、茶杓があれば準備完了。抹茶碗がご自宅になければ同じようなサイズのボウルで、茶杓はスプーンでも、ご自宅で楽しむ分には問題ありません。初心者の方でも手軽においしく飲める、日本茶インストラクターの方に教えていただいたお抹茶の飲み方があります。

まずはお湯を沸かし、抹茶碗に注いで少し待ってから流し出し抹茶碗を温めたら、茶杓約2杯分の抹茶を入れます。その後、ペットボトルの蓋約1杯分のお水を入れ、茶せんでよく練ります。お湯を入れる前にお水で練ることで、抹茶をふるいをかけずともダマができるのを防ぐことができると同時に、お茶に含まれる苦味成分のカテキンではなくうま味成分であるテアニンが増え、甘みとうま味のある味に仕上がります。練ったあとは適量のお湯を注ぎ、手首のスナップを効かせながら茶せんで上下にシャカシャカと混ぜ、最後はお抹茶の表面に茶せんで優しく「の」の字を書き、大きな泡を取り去ります。

お家に何か甘いものがあれば食べてから、抹茶碗を両手で包み、お抹茶をゆっくりと楽しみます。この時間が、最近の私の一日を気持ちよく始めるための儀式のような時間になっています。ほんの数分でありながら、抹茶の美しい緑や、点てたり飲んだりする一連の流れ、お菓子や道具を探す楽しみなどが、毎日に彩りを与えてくれています。いくつになっても楽しめる朝茶。もう少しで今年も半分に差し掛かるところで、今年始めて良かった習慣のご紹介でした。

すすむ屋茶店 抹茶セット
https://www.shokunin.com/jp/susumuya/matcha.html
抹茶と健康の研究(抹茶と健康研究会)
https://www.matcha-and-health-research.org/health/#health01

参考資料
https://www.ocha.tv/words/a_01/index.html
https://kotobank.jp/word/%E6%9C%9D%E8%8C%B6-424121
https://www.matcha-and-health-research.org/health/#health01
https://experience.fukujuen.com/blog/morning-matcha-tea/
https://kyo-hayashiya.jp/blog/morning-tea/