

【だるまちゃんに乗って】
覚えていますか?だるまちゃんやかみなりちゃんたちのことを。自分が小さかったころ、ひたすら眺めていたり、自分の子供が小さかったころ、一緒になってワクワクした絵本の世界。そうです、みんな大好き“かこさとし”さんの絵本です。なんといっても外せないのはやはり『からすのパン屋さん』ではないでしょうか?一面がパンで埋め尽くされているページは、ずっと開いて飾っておきたいくらいです。そしてまさかの『どろぼうがっこう』、早く一番悪いどろぼうになるためのおかしな学校のお話です。まるでウォーリーを探せのような『とこちゃんはどこ』も冒険心旺盛で、よく迷子になっていた我が子を思い出してしまいます。
かこさんの絵本はそんな面白おかしいものから『海』『宇宙』『はははのはなし』『だんめんず』など科学絵本もたくさんあります。それもそのはず、かこさんは大正15年に福井越前市に生まれ、東京大学工学部を卒業した工学博士。卒業後は民間の化学会社に勤務しながらセツルメント活動(都市の貧困地区に宿泊所や託児所などの施設を設けて、そこに住む人たちの生活向上のために助力する社会事業活動)、児童文化活動に従事されました。かこさんは「多少絵が下手でも内容が面白いと食いついてきます」と、その活動に来る子供たちから絵本の原点を教わったと話しています。でも私は人間味あふれるかこさんのイラストも大好きです。大人気のだるまちゃんシリーズは、主人公のだるまちゃんや友達も、日本が誇る全国各地の伝統玩具がモチーフになっています。ストーリーの中にも子供の大好きな、おいしい食べ物、数々の遊びが詰まっています。英語版を見かけることもありますね。そのだるまちゃんの世界、実は地下鉄にも登場しているのです。
東京交通局では、お子様連れのお客様にも気兼ねなく電車を利用できるようにと車両の一部に子育て応援スペース」を設けています。都営浅草線、三田線、新宿線、大江戸線に設置されており、現在はだるまちゃんのほかにも機関車トーマスやミッフィー、ぐるんぱのようちえんの装飾が走っています。専用アプリで「子育て応援スペース」の車両を確認することもできますが、扉が開き思いがけず目の前にだるまちゃんと遭遇できたときには、子供たちだけではなく大人も思わず微笑んでしまいます。
銀座ショールームへは都営浅草線の東銀座や宝町からも約10分ほどでお越しいただけます。都営浅草線からのアプローチは華やかな大通りとは違って、裏通りで人混みも少なく、覗いてみたくなる小さなお店を発見できるかもしれません。奥野ビルにも、乗るには少し勇気のいるレトロなエレベーターもありますので、お散歩にいらしてください。余談ですが私の老後の楽しみは、大好きなかこさとしさんの『子供のカレンダー』を毎日1ページずつめくりながらワクワクと過ごすことです。
銀座ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/ginza.html
参考資料
https://kakosatoshi.jp/profile/
https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/subway/schedule/kosodate/
https://www.city.echizen.lg.jp/office/090/060/kakosatosi/mr_kako_introduction.html
https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/subway/schedule/kosodate/