



【玩具とガラガラ】
「玩具」の読み方は「おもちゃ」と「がんぐ」の2つあることをご存じでしょうか?「おもちゃ」という言葉は、平安時代の「手に持って遊ぶ」という行為である「もてあそび」が語源とされており、「もちあそびもの」などとも呼ばれていました。室町時代になると、御所などに仕える女房たちの間で使われる「女房詞」の一つとして、「持ち遊ぶ」から「もちゃそぶ」、それから「もちゃ」と省略され、丁寧語の「お」がついておもちゃという言葉が生まれました。
歴史文学者のアントニア・フレイザーは、玩具について本質的な効果を3つ挙げています。子どもに喜びを与えること、空想の世界に遊ばせること、そして模倣のきっかけを与えること。玩具を使った子どもの遊びは、洞察力や創造力、集中力などを養うことができ、子どもの可能性を広げるための重要な行動の一つです。
産まれてまもない新生児期の赤ちゃんは寝て過ごす時間が大部分で、ほとんど目が見えていません。周りの様子をさまざまな感触や音、光で知ろうとしています。そこで音が鳴る音響玩具の「ガラガラ(ラトル)」はファーストトイに最適な玩具です。
ガラガラは乳幼児をあやすために用いられますが、世界中で古くから見られる玩具です。素材はプラスチックや木製のものが多いですが、メキシコではさとうきびの茎で編まれていたり、エスキモーはアザラシの皮を使ってガラガラを作るそうです。古代ギリシャ・ローマ時代のガラガラは豚を象ったものが多く、これは当時、子豚が幼児の健康を守るというギリシャの信仰が、玩具に反映されたものと見られているそうです。日本では室町時代の女官が手なぐさみに文箱を作り、それに小物を入れて振ると音がしたことが始まりとされています。張子を使った伝統的なガラガラやでんでん太鼓のような郷土玩具もガラガラの一種として存在しています。
玩具は、広い意味で「遊びのための道具」という言葉ですが、子どもだけでなく生活を楽しむための道具や遊具であり、コレクションの対象として、そして大人も楽しめる遊び道具でもあります。子どもを見習って大人も豊かな心を育んでいきたいですね。
MokuNeji TOY Grip with Globe Bottle
https://www.shokunin.com/jp/mokuneji/toygrip.html
SyuRo ガラガラ
https://www.shokunin.com/jp/syuro/garagara.html
参考資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/玩具
https://ja.wikipedia.org/wiki/がらがら_(玩具)