【セイコーミュージアム銀座】
銀座の顔といえば、4丁目の交差点に建つ和光とその天辺で時刻を知らせてくれる時計をイメージされる方が多くいらっしゃると思います。そしてその時計は言わずもがな、国産時計を代表するSEIKO製。和光から3ブロック離れた並木通りには、セイコーミュージアム銀座があります。2020年、創業の地である銀座に、時計の歴史を紹介する総合的な文化施設として誕生しました。今日に至るまでの時計の歴史が、ぎっしりと詰まったミュージアムです。
服部金太郎は1881年に銀座で服部時計店を創業し、日本における時計産業の発展にすべてを捧げた功労者。常に時代の一歩先を、急がず休まず歩み続けたという不屈の精神と人生は、のちに世界に通用する時計ブランドにまで発展を遂げました。SEIKOブランドの名前の元になったのは、当時の会社名であった「精工舎」。「精巧な製品」により、欧米に負けない時計事業を日本に興すという強い覚悟が込められています。
重厚なミュージアムの一角に、面白いトピックを見つけました。3時の「おやつ」は漢字で書くと「お八つ」だそうです。3時なのに八つ??これは江戸時代、人々の食習慣が一日二食だったことに答えがありました。朝夕の間、午後2時~4時ごろに空腹をしのぐための間食をとっていたことから、この時刻を「不定時法」(一日を昼と夜に分け、それぞれ6等分にした1単位を一刻とした法、現在は24等分の「定時法」)で「未の刻(ひつじのこく)」または「昼八つ(ひるやつ)」と表現されたことから、この「昼八つ」にとる間食が「おやつ」と呼ばれるようになり、今日に至るのでした。
ミュージアムは2階から上へ向かいながらその歴史を順に追うことができます。6月10日“時の記念日”にむけて、日本の歴史に時計の歴史を重ねたセイコーミュージアムを、銀座散歩にご紹介させていただきました。当店も、歴史ある奥野ビルに銀座ショールームを設けてございます。季節ごとに展示品を入れ替え、皆さまのご来店をお待ちしております。
セイコーミュージアム銀座
https://museum.seiko.co.jp/
銀座ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/ginza.html