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【エゾヤマザクラとお花見ジンギスカン】

北海道の桜といえば、鮮やかなピンク色の花びらが特徴的な「エゾヤマザクラ」です。ソメイヨシノの白っぽい花びらに慣れ親しんだ私の目には、初めこの桜が物珍しく映ったものですが、ソメイヨシノの儚げな美しさとはまた違った、長い冬を終えた歓びに満ちたような可憐さがあると感じます。

エゾヤマザクラは標準和名を「オオヤマザクラ」といい、ほかに「ベニヤマザクラ」とも呼ばれるサクラの品種で、北海道に多く自生することからエゾヤマザクラとも呼ばれるようになったようです。日本にはソメイヨシノをはじめとした、人工的な交配によって生まれる栽培品種のサクラが数百種と存在しますが、それらに対して、もともと日本に自生する野生種の基本種とされる品種は10種程度存在するとされており、エゾヤマザクラはそのうちの一つでもあります。花弁の発色の度合いには冬の寒さが関係するらしく、北海道のものは本州のものに比べて花弁の色が濃く、道内においても、道南部よりも道北・道東部の方がより色鮮やかに咲くのだそうです。またエゾヤマザクラには、花が開くのと同じタイミングで赤っぽい色をした葉の芽が開くという性質があるため、それも相まって、全体として他の種に比べて赤みの強い印象を与えるのかもしれません。

私の暮らす札幌市内随一の桜の名所である円山公園は、ゴールデンウィークにはお花見客でにぎわいを見せます。そこで繰り広げられていたお花見は、シートを広げて花見弁当を囲むというより、炭と網をセットしてジンギスカンやバーベキューを豪快に楽しむというのが主流で、桜の花とお肉の香ばしい匂いという組み合わせがこの時期の風物詩でもあったように思います。近年では、新型コロナウイルスの感染拡大対策をきっかけに、さまざまな面への配慮から園内での火気使用が禁止されており、円山公園でその光景を目にすることはなくなってしまいましたが、同じく桜の名所である函館市の五稜郭公園などでは現在でも期間限定でお花見ジンギスカンを楽しむことができるようです。

「ゴールデンウィークにお花見ジンギスカン」はまさに北海道ならではのレジャーといえますが、北海道に限らず、これからの時期にはバーベキューやキャンプなどを楽しまれるご予定の方も多いのではないでしょうか。当店で取り扱っている商品には、アウトドアでもお使いいただける商品が意外とたくさんあるのです。指の延長のような感覚でお使いいただけるconteの薬味トングは、たとえば焼き上がった海鮮を食べるのにも重宝しそうです。小笠原陸兆のミニパンは、ずっしりと重量感のある鋳物商品の中でも小ぶりで持ち運びへのハードルも低く、いくつか並べて数種類のアヒージョを食べ比べてみるというのもいいかもしれません。また、普段はもっぱらしゃもじの定位位置となってくれている和田助製造所のしゃもじ入れを外に持ち出せば、トングや菜箸をちょっとどこかに置きたい!という要望に応えてくれそうです。と、いくつか思いつくままに綴ってみましたが、インドアな私が気がついていない商品の活用法がまだまだたくさんあるかと思いますので、皆さまのアイデアもぜひお聞きしてみたいです。日本の手仕事の品が加わることで、皆さまのアウトドアライフがより一層楽しく素敵な時間になれば幸いです。

conte おてがるトングシリーズ
https://www.shokunin.com/jp/conte/tongs.html
小笠原陸兆 ミニパン・ふた付きミニパン
https://www.shokunin.com/jp/rikucho/minipan.html
和田助製造所 しゃもじ入れ
https://www.shokunin.com/jp/wadasuke/shamoji.html
小樽ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/otaru.html

参考資料
https://tenki.jp/suppl/romisan/2018/04/29/28055.html
https://www.pref.hokkaido.lg.jp/kn/tkn/hana/flower/hk007.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/オオヤマザクラ
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20240410/7000066204.html
https://hakodate-event.com/2024/04/post-36838/