【ラーメン図書館】
国民一人当たりのインスタントラーメンの消費量が世界第2位の韓国。一人当たりの年間消費量はなんと約77食。単純計算しても、少なくとも1週間に一度はインスタントラーメンを食べていることになります。ちなみに、第1位はベトナムで約85食、第3位はタイで約55食です。インスタントラーメンは、1958年に日清食品の「チキンラーメン」が世界初のインスタントラーメンとして発売されて以来、わずか数十年の間に世界各地の食文化とうまく融合し、今や世界中の人々に親しまれる存在となっています。韓国映画や韓国ドラマをご覧になったことのある方は、ラーメンを食べるシーンに見覚えがある方も多いかもしれません。そのくらい韓国の食生活になくてはならないインスタントラーメン。そんなインスタントラーメンに特化したコンビニがオープンしたと知り、今回の韓国旅行で訪れてみました。
韓国の大手コンビニチェーン「CU」の弘大サンサン店は、その名も「ラーメン図書館」として2023年12月にオープン。店内に入ると、壁一面にずらりと並んだ袋麺の種類の豊富さに圧倒されます。インスタントラーメン好きとしてはまさに天国といった空間で、店内にはカップラーメンデザインのイートイン用のテーブルも並んでいます。本棚のような壁に種類ごとにきちんと並んだインスタントラーメンは、まるで図書館に並べられた本のようで、一つずつ手にとってみたくなります。あまりの種類の多さにどれにしようか迷ってしまったので、今回は人気ナンバーワンのポップがついたプデチゲラーメンを食べてみることにしました。このラーメン図書館のすごいところは、ラーメンの種類の豊富さだけでなく、ラーメンのトッピング専用の具材や飲み物、アルコール類もどれにするか考え込んでしまうほどの種類が取り揃えられているところです。まさしくインスタントラーメンをおいしく食べるためのコンビニです。
会計時に容器も一緒に購入し、店内にある専用機械で調理すれば、その場で簡単にラーメンを味わえます。作り方はシンプルで、容器に袋麺の中身をすべて入れ、機械のIH部分にのせ、スタートボタンを押すだけ。必要分量のお湯が自動で注がれ、規定時間IHで加熱される仕組みです。あとはいつものように頃合いを見ながら加熱中に麺をほぐすだけです。外を歩き回り体も冷えていたので、熱々のラーメンをおいしく食べることができました。もちろんコンビニなので24時間営業です。夜食に、観光の合間に、小腹が空いたら立ち寄るのもおすすめです。
ソウルを南北に分けて流れる漢江の公園近くのコンビニには、同様の機械が設置してあることも多いです。観光やショッピングに疲れたら、漢江の景色を眺めながらインスタントラーメンを食べるという過ごし方もおすすめいたします。現地の食を現地の人たちと同じように楽しむことは、その国を知る一番の近道である気がします。韓国のインスタントラーメン文化をぜひ体験してみてください。
参考資料
https://www.konest.com/contents/shop_mise_detail.html?id=33844
https://instantnoodles.org/noodles/demand/trivia/