


【いつも心にかりんとう】
このたび、勝手に“かりんとうアンケート”を取ってみました。「かりんとうが好き?嫌い?」かを聞いてみると「結構好き」「実は好き」「自分では買わないけど、あれば永遠に食べられる」などなど、なかには「自分用に買いに行きます」というかりんとうファンも出現しました。皆さんあまり表向きには語りませんが、やはり不動の人気だということが分かります。かりんとうは、小麦粉・砂糖・塩・水などの材料に膨張剤を加えて練り合わせ、生地を油で揚げて作ります。仕上げの最後には、黒砂糖か白砂糖をまぶして乾燥させたら出来上がりです。このシンプルさやサクッとした食感に加え、派手さはありませんがほっとするフォルムに心惹かれるのかもしれませんね。
現在のかりんとうの原形が生まれたのは江戸時代。江戸の下町では「かりんとう売り」が登場し、庶民の駄菓子として広まりました。それ以前は諸説あるようで、奈良時代に遣唐使によって唐から伝えられた唐菓子がご先祖様とされていたり、九州ではかりんとうのことを「オランダ」と呼んでいることや、スペインのペスティーニョという菓子がかりんとうにそっくりなことから、オランダまたはスペインからなのか?という説もあるそうです。
今や全国に広がっているかりんとうもさまざまあり、黒糖を渦巻き模様にした岩手県の田老かりんとうや、五平餅の味付けをした岐阜県の五平餅かりんとう、じゃがいもを練り込んだ長崎県のじゃがいもかりんとうのようなおつまみタイプもあります。そして、東京の三大かりんとうというと、小桜かりんとう・湯島花月・銀座たちばなです。銀座ショールームからも15分ほどの所に「たちばな」のかりんとうがあります。明治42年に創業し、100年以上も続く老舗です。
こちらの「たちばな」、一見かりんとう屋さんには見えず、一組ずつ入るくらいの間口で、なんとも特別感のある趣です。お味は2種類、“ころ”と“さえだ”です。その名のとおりコロンとした“ころ”は生地の風味が感じられ、砂糖が中に染み込まない分、甘さ控えめ。それに比べると細みの“さえだ”は、中までしっかり砂糖が染み込んでいるのが特徴です。袋入り、丸缶、角缶の3種類で販売され、パッケージも店名の橘のお花が愛らしく散りばめられています。クリーム色の包装紙に淡い色使いの結び紐が上品で、贈り物にも最適です。
かりんとう、なんだか久しぶりに食べたくなってきましたね。銀座界隈には各都道府県のアンテナショップもございます。どこもレパートリーに富んでいるので、きっとお気に入りのご当地かりんとうにも出会えるはず。ぜひ銀座にいらした際に立ち寄ってみてください。
追伸。冒頭の“かりんとうアンケート”は、思いつきの、身近なほんの10名程度の私的アンケートになります。悪しからず!
小石原焼 トビカンナ 豆皿
https://www.shokunin.com/jp/koishiwara/mame.html (※生産終了商品となっており在庫限りの販売です)
銀座ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/ginza.html
たちばな
https://maps.app.goo.gl/tJ3THiRtCxS4bgjn6
参考資料
https://wagashimiryoku.com/wagashi/karinto/
https://www.dwc.doshisha.ac.jp/research/faculty_column/17402
https://www.japan-eat.com/entry/2022/12/01/103542
http://www.karinto-fun.com
https://macaro-ni.jp/36535