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【まな板選び】

先日、まな板の購入をご検討中のお客様が、若松ショールームに足をお運びくださいました。現在、樹脂のまな板をお使いで、木製のものに興味があるけれど、管理などが気になるというお話でした。そして素敵な見た目のカッティングボードとの違いについても気になっていて、検討されているとのことでした。

日本のまな板とカッティングボードは、食べ物を切るための板という点では共通しますが、用途としては異なるため、それぞれに合った木材が使用されています。上手に兼用されている方もいらっしゃると思いますが、使い分けをすることでそれぞれの適正を実感し、使い心地の良さに納得できるようになるはずです。

まず、まな板が活躍するのはキッチンです。肉や魚、野菜などを切る包丁の刃が傷まないように、柔らかい材質の木材が使われます。直接食材に触れるため表面に塗装がない素地であることが多いです。

対してカッティングボードは食卓が活躍の場。チーズやハム、パンなどをナイフでカットするためのもので、ギザギザの刃でも傷が付かないような、硬い材質の木材が使われます。お皿の代わりにもなるため、持ち手やフチのあるデザインが凝ったものがあり、表面をオイルなどで仕上げています。

当店での取り扱いは、ひのきやいちょうのまな板で、刃当たりが柔らかい素材です。ひのきは、建築材としても使われるほど耐久性があります。木目が緻密で弾力性が高く乾燥に強く水切れも良いです。防虫効果・抗菌作用もあり雑菌が繁殖しにくいとされています。いちょうは、適度に油分を含むので水弾きがよく、古くからまな板の材料として利用されています。木質が均一で柔らかく復元力が高く、フラボノイド効果でまな板に匂いが付きにくい点も特長です。油分のおかげで水をはじくので乾きやすいです。

安定感では、2.5~3cmほどの厚みがあるものがおすすめです。木目が整っているものは、大きな反りや歪みは気になりませんし、適度な重さがあるので作業台でもつるりと滑ることなく安定し使いやすいです。

私もまだ管理には不慣れなので、肉、魚以外を切るときにいちょうのまな板を使うようにしています。一定のリズムと幅で野菜の千切りや微塵切りをする時の歯当たりが優しく、トントンと鳴る音がとても心地良いおかげで料理の下準備の時間が楽しくなりました。これから木製のまな板に挑戦される方は使い分けをしながら慣れていくのも良いかもしれません。ご検討中の方のご参考になれば嬉しいです。

まな板のお手入れについては、こちらの記事でご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
https://jp.shokunin.com/archives/52016115.html

そして、「まな板の手入れには、たわし」が鉄則ですが、洗う際のたわしが吸い付くような洗い心地に相性の良さを感じられ、木製まな板の虜になるような気がします。

現在、若松ショールームにいくつか展示がございます。大きさや重さなどをぜひご確認ください。

ヨシタ手工業デザイン室 てがかり
https://www.shokunin.com/jp/yoshita/tegakari.html
東屋 まな板
https://www.shokunin.com/jp/azmaya/manaita.html
ヨシタ手工業デザイン室 チーズボード
https://www.shokunin.com/jp/yoshita/cheese.html
東屋 チーズボード
https://www.shokunin.com/jp/azmaya/cheeseboard.html
woodpecker いちょうの木のまな板
https://www.shokunin.com/jp/woodpecker/
若松ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/wakamatsu.html

参考資料
https://precious.jp/articles/-/9737
http://www.sugimotomokkou.jp/manaita_zaishu.htm