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【バレンタインデー】

今日はSt. Valentine’s Dayですね。バレンタインデーは3世紀にローマ皇帝の迫害下で殉教した「聖ウァレンティヌス(ヴァレンタイン)」に由来する記念日だと伝えられています。戦士の士気の低下をおそれて兵士たちの結婚を禁止していた時代に、聖ウァレンティヌスはこの禁令に背き恋人たちの結婚式を執り行ったため処刑されました。2月14日の彼の殉教の日は、彼の名をとって「バレンタインデー」となり、恋人たちの守護聖人として崇められ祝うようになりました。

バレンタインデーにチョコレートを贈る習慣は、19世紀後半でイギリスの老舗チョコレート会社「キャドバリー社」が、美しい絵の付いた贈答用のチョコレートボックスを販売したのが始まりです。日本では諸説ありますが、企業の広告やキャンペーンを行ったことが始まりのようです。女性に特化した販売戦略があったわけではなかったそうですが、チョコレートの購買層には女性が多かったことから、「愛の日」に「女性から愛を告白しチョコレートをプレゼントする」という日本特有の習慣が定着するようになりました。

さて、チョコレートは、発酵、焙煎、粉砕を経たカカオの実から作られます。カカオの実のカカオ豆を最初に使用したのは、アメリカ大陸最古の文明の「メソアメリカ」の先住民のオルメカの人々である可能性が高いそうです。カカオの栽培が始められ、飲料のほかに神の供物や紙幣としても珍重されていました。メソアメリカでは、カカオを粉にしてチョコレートの苦味を打ち消すためにコーンミールや唐辛子、バニラなどの香辛料と香料を入れたカカオ・ペーストを主に嗜好品として、薬用や強壮用に飲用していました。

16世紀に入ってヨーロッパにカカオが伝わり、人々はカカオの苦味を消すために砂糖や牛乳を加え、唐辛子の代わりに手に入りやすい胡椒やシナモン、ローズオイルなどの香料を取り入れました。苦い飲み物から甘い飲み物に変化し、チョコレートは17世紀ごろにはヨーロッパの王侯貴族の間でぜいたく品となりました。

バレンタインデーは多くの国で恋人や家族などと愛を祝う日ですね。日本のバレンタインデーの意識は変化しているようで、ある調査では「自分チョコ」「友チョコ」「世話チョコ」「義理チョコ」「本命チョコ」と、いろいろと誰向けに用意するかが増えてきていますが、家族で食べる「家族チョコ」が全体の42%と一番多いそうです。皆さまそれぞれのバレンタイン、チョコレートを楽しみましょう。

参考資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/バレンタイン
https://ja.wikipedia.org/wiki/ホット・チョコレート
https://ja.wikipedia.org/wiki/ココア
https://ja.wikipedia.org/wiki/カカオ
https://ja.wikipedia.org/wiki/チョコレートの歴史
https://www.intage.co.jp/news_events/news/2023/20230208.html