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【熟した柿】

「里古りて柿の木持たぬ家もなし」という芭蕉の句があるように、山里の家々には必ず柿の木のある風景が広がっていました。なんでも、昔はお嫁に行くときは柿の苗を持っていき、それを嫁ぎ先の庭に植え、そのお嫁さんが生涯を終えるときは、大きく育った柿の枝が火葬の薪やお骨を拾う箸として使われたというお話もあるそうです。そして「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざもあるくらい、柿の栄養効果は有名で、豊富なビタミンCによる抗酸化作用もあり、カリウムが塩分の取りすぎも予防してくれます。また、飲酒前に柿を食べるとタンニンによってアルコールが分解され、二日酔い防止も期待できるそうです。きっとお嫁さんもたくさん柿を食べて楽しい毎日を送ったことでしょう。

秋も深まると、葉も落ちオレンジ色に実った重そうな柿の実が「早く食べて~」と頑張っていますが、ちょっと放っておくとすぐに熟してしまうことがよくあります。どちらかというと、私は硬い柿の方が好きで、今年は熟してしまった柿のアレンジをいろいろと試してみました。

まずは手っ取り早くできる、柿シャーベットです。柿を洗ってラップに包み冷凍庫へ入れるだけ、食べるときはヘタ部分を蓋のようにカットしてスプーンで頂きます。簡単すぎですね。柿の栄養成分が含まれるのは皮の部分らしいので、皮も食べることもできそうなので試してみてください。そして柿ジャム。シナモンやラム酒なども入れて、とてもオシャレな仕上がりです。普段あまりジャムは食べない方なのですが、パンやヨーグルトだけではなく、サラダやチーズと、マリネにも使えそうなので、柿ジャムはとてもおすすめです。最後にレモン汁を入れるので、思ったよりも甘さはなくさっぱりとしていました。東屋のジューサーを使用すると最後の一滴までしっかり絞れ、コロンとしたフォルムも可愛く安定感もあります。そして頑張ったのは柿で作る自家製ウスターソースです。頑張ったといってもミキサーが頑張ってくれますので、あとは煮詰めるだけです。砂糖も水も使わずにソースができました!普通のソースとして、カレーに入れたり、キノコやお肉を炒める味付けにも使えます。

今年は、実家の近所のいつぞやのお嫁さんが持ってきたかもしれない柿?をたくさん頂いたので、柿三昧を楽しむことができました。皆さんも短い秋を楽しんでください。

〈柿ジャム〉
熟した柿 4~5個
きび砂糖 柿の30%
レモン汁 1個分
お好みでシナモン、ラム酒

1. 鍋に細かくつぶした柿と砂糖を入れて煮詰める。
2. お好みでシナモン、ラムを入れ、最後にレモン汁を入れる。
(レモン汁を入れたあとはあまり煮詰めない)

〈柿のウスターソース〉
熟した柿 3~4個
玉ねぎ 1個
にんじん 1本
セロリ 1本
にんにく 3片
トマト缶 1缶(生のトマトなら約400g)
生姜 半かけ~ひとかけ
塩 約30グラム(味をみて調整)
醤油 約100ml
酢 約100ml
スパイス(量はお好みで)
・クローブ
・シナモン
・ブラックペッパー(ホール)
・ローリエ

1. 玉ねぎとにんにくをミキサーにかけ、鍋でじっくりと炒める。
2. 種を取った熟した柿、にんじん、セロリ、トマト、生姜をミキサーにかける。
3. 1に十分火が通ったら、2を入れて煮る。
4. 塩、スパイス、醤油を入れて軽く煮る。
5. 酢を回し入れ、ひと煮立ちしたら熱々の瓶に入れて蓋をし、逆さにして脱気する。(酢の風味が飛ばない程度に煮込む)

東屋 ジューサー
https://www.shokunin.com/jp/azmaya/juicer.html
小石原焼 トビカンナ 3寸皿・トビカンナ 豆小鉢
https://www.shokunin.com/jp/koishiwara/mame.html

参考資料
https://colocal.jp/topics/lifestyle/itoshima/20211126_145134.html
https://health2sync.com/ja/blog/persimmon-nutrition/