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【煲仔飯(ボウジャイファン)】

香港やマカオ、広東省、そしてシンガポールなどでも広く食べられている土鍋ご飯「煲仔飯」。広東語で「煲」が鍋、「仔」が小さいを意味する1人前の素焼きの土鍋で炊かれるご飯で、“煲仔飯はご飯を味わう料理”ともいわれています。熱しにくく冷めにくい土鍋は、時間が経ってもご飯が冷たくならないため、ご飯が主役の煲仔飯には理想的な調理器具と言えるでしょう。さまざまな具材で作られ、広東式ソーセージ、鶏肉と椎茸、スペアリブ、茹で鶏を使ったものなどが人気だそうです。

広東省出身のスタッフがおすすめしてくれたのは、広東式ソーセージを使った煲仔飯。しかしながら、広東式ソーセージを手に入れるのは難しいので、同じように干して作ったサラミを使って作ってみました。スーパーで買える、おつまみ用のサラミです。

伊賀の耐熱土のみを使用し、昔ながらの製法で作られた松山陶工場の行平鍋5号は、2合までの炊き込みご飯にも使える便利なサイズ。見た目も煲仔飯を作る土鍋に似ていますが、現地では、陶器製の片手鍋以外にも、土灰斑点土鍋小のような小さめの土鍋で作ることもあるそうです。そして、どちらの土鍋でも、直火で調理する土鍋だからこそ作れる「おこげ」の存在が煲仔飯では外せません。鍋の底の香ばしいおこげは、鍋巴(ノーザイ)と呼ばれ、多くの人にとって煲仔飯や炒飯の一番おいしい部分とされています。鍋巴は、煲仔飯や炒飯の風味や食べ応えを一層豊かにしてくれますが、土鍋が焦げて黒くなる可能性がありますので、気にならないという方はぜひおこげにトライしてみてください。

先日YouTube動画で見た煲仔飯のお店では、土鍋を火にかけ、火加減を調整し、具材を入れ、おこげをつける、次から次へと注文される煲仔飯を手際よく作る料理人の職人技に目を見張るものがありました。広東省の広州市には、煲仔飯を提供するお店が数多くあり、間近で調理する様子を見ることができるお店も少なくないそうです。近所のスーパーで手に入る食材で、香港や広東省の名物を作ってみてはいかがでしょうか?

煲仔飯(ボウジャイファン)

[材料(2~3人分)]
サラミ 1本(53g)
青梗菜などの葉物 適量
米 2合
水 2カップ
油 少々
生姜 少々

(調味ソース)
醤油 小さじ2
オイスターソース 小さじ1
砂糖 小さじ1
お湯 小さじ1

ねぎ油 少々(油と適量の長ねぎを使用)

[作り方]
1. 鍋に油を薄く塗り、洗った米を入れ、分量の水を加えてから蓋をし、強めの中火で沸騰させる。注ぎ口から蒸気が逃げないように、丸めたアルミホイルなどで注ぎ口を塞ぐ。
2. 沸騰したら弱火にして5分炊く。
3. 青梗菜など、お好みの野菜を熱湯で茹で、食べやすい大きさに切っておく。
4. 生姜を千切りにし、蓋を開けてご飯の上に散らす。広東式ソーセージを薄くスライスし、茹でた野菜と一緒にご飯の上に並べ、弱火で5分間加熱する。
5. 調味ソースの材料を合わせる。
6. 炊けたご飯に調味ソースを回しかけたら、お好みで強火にしておこげを作る。
7. 火を止めて5分蒸らす。その間、小鍋に適量の油と適量のねぎを入れて、ねぎが茶色くなるまで弱火で熱し、ねぎ油を作る。
8. 蓋を開け、ねぎ油を回しかけ、よくかき混ぜて食べる。

松山陶工場 行平鍋 5号
https://www.shokunin.com/jp/matsuyama/
松山陶工場 土灰斑点土鍋
https://www.shokunin.com/jp/matsuyama/donabe.html
青龍窯 飯茶碗 大
https://www.shokunin.com/jp/seiryu/chawan.html
白山陶器 平茶碗 ST16
https://www.shokunin.com/jp/hakusan/hirachawan.html

参考資料
http://xhslink.com/G1q1Sq (参考レシピ)
https://80c.jp/restaurant/20220221-1.html
http://www.pocketpageweekly.com/szgz/71690/