


【石狩鍋】
今年の夏は北海道も大変暑くなり、9月に入ってようやく落ち着いてきました。早く涼しくなってほしいなという希望も込めて、涼しくなってきたら食べたいものを思い浮かべながら秋を待ちたいところですね。
秋から冬にかけて北海道の食卓では、北海道の郷土料理として有名な石狩鍋が登場する機会が多くなります。鮭が入った味噌仕立ての鍋で、玉ねぎ、キャベツ、人参、大根、きのこ類などたっぷりの野菜と、豆腐やこんにゃくを入れて煮込んだものです。鮭は生鮭で切り身でも良いですが、あれば頭や中骨などのアラも一緒にぶつ切りにして入れると、より一層うまみが出ておいしくなります。
鍋の名前に「石狩」が付くのは、札幌市の北側に位置し、ショールームのある小樽市とも隣接している石狩市近辺が発祥の鍋だからです。石狩川に産卵のために鮭が遡上するので、その河口付近である石狩地方は古くから豊富に鮭が獲れる恵まれた漁場でした。その漁師飯として食べられていた鍋を、鮭の地引網見物に来た観光客に「石狩鍋」として振る舞ったところ、おいしいと評判になり、全国的に知られるようになりました。
現在では、北海道の秋冬の家庭料理として定着し、農林水産省の「うちの郷土料理」というサイトでも紹介されています。そして、来たる9月15日は「石狩鍋記念日」なんです。これは、石狩鍋をPRする「あき味の会」が日本記念日協会に申請し、正式に認定されているもので、9・1・5で「食いに行こう」と「食いごろ」の語呂合わせの日付になっています。9月15日は鮭の漁獲時期でもあるので、そろそろ石狩鍋の季節だな~と思っていただければと思います。
たくさんの鮭が手に入らないという地域の方でも、小さめの土鍋で味噌汁の代わりに作ってみてはいかがでしょうか?昆布出汁に味噌、料理酒、みりんでシンプルに汁を作り、たっぷりの野菜と鮭の切り身(できれば生鮭)や豆腐、こんにゃくなどの具材を入れて、火が通るまで煮込めば立派な石狩鍋です。山椒を仕上げにかけるのが本場の味ですが、黒胡椒やバターなども合います。
もうすぐ熱々の鍋を食べられる気温になることが楽しみな北海道民スタッフでした。
松山陶工場 行平鍋
https://www.shokunin.com/jp/matsuyama/
松山陶工場 土灰斑点土鍋
https://www.shokunin.com/jp/matsuyama/donabe.html
小樽ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/otaru.html
参考資料
https://www.city.ishikari.hokkaido.jp/site/sightseeing-guide/1669.html
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/ishikarinabe_hokkaido.html