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【黄昏】

夕暮れを眺めながら鴨川のほとりを歩いていると、いつの間にかすれ違う人の顔もはっきりと見えなくなる黄昏時(たそがれどき)を迎えていることに気が付きました。

漢字の「黄昏」は実は当て字で、本来は「こうこん」と読むのだそうです。たそがれは古くは「たそかれ」であり、江戸時代以降に「たそがれ」と発音されるようになりました。その語源は、暗くなったころに「そこにいるのは誰?」を意味する「誰そ彼(たそかれ)」という問い。街灯のなかった時代、陽の落ちた夕方は今よりもずっと暗く、夕焼けの名残の明るさが遠ざかると、通り過ぎる人に声をかけてそれが誰かを確認する。その風習は、日本の広い地域で行われていたそうです。

「誰そ彼と(たそかれと) われをな問ひそ」と詠われたころの、遠い昔の夕暮れに思いを馳せながら、移り変わる空の色を眺めてみる。そこが旅先であっても日常であっても、時には思い切りノスタルジーに浸る時間があっても良いのではないでしょうか。

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参考資料
https://gogen-yurai.jp/tasogare/
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%84%E6%98%8F