



【山の形の白木のお鷹ぽっぽが加わりました】
山形県米沢市笹野地区に伝わる「お鷹ぽっぽ」は、千数百年来、地元の農家によって受け継がれてきた民芸玩具です。
その歴史は古く、坂上田村麻呂が東征の際に、戦勝祈願として開基した千手観音と共に信仰玩具として興したのが始まりとされています。のちに米沢藩主の上杉鷹山が、鷹の強さと自らの名を重ねたお鷹ぽっぽを、豪雪に閉ざされる冬の副業として生産することを推奨し、その技術は笹野一刀彫として今日まで脈々と受け継がれてきました。
使用するのは樹木の中でも粘り気の強いコシアブラ。サルキリという独特の刃物を用いて、職人があぐらの上で彫り上げます。美しいコシアブラと、思い切りの良い切り口一つ一つに、優美さと愛着が感じられます。
鮮やかな色彩をあえて脱ぎ捨てた白木のお鷹ぽっぽ。アイヌ語で「おもちゃ」を意味する「ぽっぽ」は、暮らしの中でふと目をやりたくなる愛らしい存在です。
山の形 白木のお鷹ぽっぽ
https://www.shokunin.com/jp/yamanokatachi/otaka.html