



【佐伯祐三展とエゴンシーレ展】
東京駅にあります東京ステーションギャラリーでは、伝説の洋画家・佐伯祐三展が開催されています。どの作品からもエネルギーを感じ、歴史ある煉瓦壁の展示室を持つ美術館にとてもマッチして、重厚でどんどん引き込まれていくものばかりです。
佐伯氏は1898年に大阪で生まれ、25歳で東京美術学校を卒業し、妻子と共にフランスへ渡ります。この時代100人ぐらいの画家がパリへ渡っていましたが、家族で渡仏するのは珍しかったようです。その後一時帰国し、新宿の落合で暮らしたあと、再渡欧。何かに取りつかれたかのように猛烈な勢いで制作を続けましたが、結核により1年後、パリ郊外の病院で亡くなりました。30年の短い生涯でした。その1カ月後、6歳になる娘さんもあとを追うように亡くなっています。
現在、上野の東京都美術館でも28歳という若さで命を落としたウィーンの画家・エゴンシーレ展が行われており、1890年に生まれた彼もまたパリへ向かっています。東京と上野で開催されている、この展覧会の主人公の両者に共通点を感じました。なおかつイケメンな自画像も何となく似ている気がするのです。エネルギッシュで魅力的な両者、もしももう少し長く命が続いていたのなら、どんな作品が生まれていたのだろうと想いが溢れるほどです。
100年時代といわれているこの時代、私たちには時間がたくさんあるように感じますが、どうやって、何をして過ごしていきたいのかと、少し考えてしまいました。お時間ありましたら東京駅、上野、銀座へもお出かけください。
銀座ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/ginza.html
参考資料
https://www.ejrcf.or.jp/gallery/index.asp
https://www.tobikan.jp/exhibition/2022_egonschiele.html