



【リエット】
角切りやみじん切りにした豚のバラ肉や肩肉などに強めに塩を振り、そこから出る脂肪の中で簡単にほぐれるようになるまでゆっくりと加熱してから、脂肪分がペースト状になるまで冷やして作るフランス料理の「リエット」。現地では、スーパーや肉屋でリエットの缶詰や瓶詰めを気軽に購入でき、バゲットやパン・オ・ルヴァンにのせて食べるのが定番です。日本でもワインのおつまみとして、パテやテリーヌと並び人気を博しています。
もともとは保存食として生まれたリエットの起源は、15世紀ごろのフランス・アンドル=エ=ロワール県、かつてはトゥーレーヌと呼ばれていた地方の農村で、先祖代々受け継がれてきた習慣でした。ラードで蓋をすることによって肉が空気に触れることを防ぎ、長期間保存が可能になります。州都であったトゥール周辺のリエットは、バルザックの『谷間の百合』の中でその味を賞賛され、プルーストの『失われた時を求めて』でもその評判についての記述がされているほど、地域を代表する料理でした。
また、世界三大レースの開催地の一つであるル・マンのリエットも有名です。ル・マンでは、19世紀後半ごろにトゥールのレシピを元にしたリエットの大量生産に取り組み、リエットを一般に普及させました。そのため、トゥールとル・マンの名が産地として知られています。
リエットは伝統的には豚肉を使ったものですが、今日では豚肉以外にも種類がたくさんあり、ガチョウやアヒルなどのとり肉から、シカ、イノシシ、ウサギといったジビエ、サーモンやマグロなどの魚介を使ったリエットも人気です。
今回作ってみたのは豚肉のシンプルなリエット。高カロリーのため、焼いたバケットに少量をぬり、ピクルスと一緒に食べるのがおすすめです。ワインはぜひフランスの白ワインを。おしゃれなフランスのイメージを膨らませながら、ぜひ味わってみてください。
ヨシタ手工業デザイン室 チーズボード
https://www.shokunin.com/jp/yoshita/cheese.html
一陽窯 小鉢
https://www.shokunin.com/jp/ichiyou/kobachi.html
ヨシタ手工業デザイン室 ジャムスプーン
https://www.shokunin.com/jp/yoshita/cutlery.html
小泉硝子製作所 腰高シャーレ 90x90
https://www.shokunin.com/jp/koizumi/schale.html
廣田硝子 柳宗理ワイングラス S
https://www.shokunin.com/jp/hirota/wine.html
conte おてがる薬味トング 130
https://www.shokunin.com/jp/conte/tongs.html
参考資料
https://www.sarthetourisme.com/decouvrir/terroir-et-gastronomie/les-rillettes-du-mans/
https://fr.wikipedia.org/wiki/Rillettes
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%83%E3%83%88
https://atable-epiceriefine.com/20220226/rillettes-a-classic-charcuterie-dish-loved-by-the-french/
https://mi-journey.jp/foodie/40188/ (参考レシピ1)
https://www.youtube.com/watch?v=TMO9ssWISi0 (参考レシピ2)