IMG_1268

IMG_1269

【再織りのマフラー】

あまり聞き慣れない「再織り」という織物は、一度織った横縞の生地を、糸に沿って縦に裁断し、モール状にして、再び柄に合わせて織り上げます。その名のとおり「再び織る」=「二度織る」という意味の織り方です。裏から見ても表から見ても同じ柄になる不思議な織物です。この再織りはヨーロッパのシェニール織りを参考に、和歌山県高野口にて前田安助氏が創案されました。

「シェニール」はフランス語で「いもむし・毛虫」。モコモコした印象から名付けたのかもしれませんね。このシェニール織りで有名なのがご存じの方も多いフェイラーのハンカチです。それを聞くと「なるほど~」とイメージがつきやすいかと思います。スコットランドで生まれ、ドイツに渡り、伝統織物になったシェニール織りは、コットン100%の素材が多く、柔らかい風合いで吸収性も良く丈夫さが特徴です。日本に伝わった高野口の再織りも、日本人の好みにも合う、日常的に使いやすいものになっています。

今回、織り心の再織りマフラーに一目惚れして、両親にプレゼントしました。80歳を過ぎた母はウールのチクチクが苦手で、長年フリースのマフラーを変色するくらい愛用していましたが、綿の再織りマフラーを見た瞬間に「これだ!」と思いました。発色の良い赤色が白髪にもよく似合います。落ち着いた赤味と柄なので男性にも使いやすく、暗めのトーンの服が多い父もダンディーおじいちゃんにワンランクアップです。もちろん若い方にもおすすめです。再織りの特徴であるあたたかさ、なめらかさ、何度でも洗濯機で洗えるところが気に入っています。

これからの贈り物シーズン、クリスマスプレゼントにいかがですか?ぜひとも候補に入れていただきたい逸品です。

織り心 再織りのマフラー
https://www.shokunin.com/jp/origin/scarf.html

参考資料
https://japanesque-life.com/chenille