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【ブルチャーク、シュトゥルム、フェーダーヴァイザー】

秋に旅したヨーロッパで、あまりにおいしくて行く先々で何度も飲んだのが、発酵を始めたばかりのぶどう発泡酒。チェコのプラハで、現地に住んでいる友人が「これを飲めるのはこの時期だけ」と教えてくれたのが最初の出会いでした。酵母がたくさん含まれていて、体にも良いのだとか。ぶどうの搾り汁が発酵の進んでいる状態で販売されていて、最初4%程度だったアルコール度数も、発酵がすべて終了すると11%程度まで高まるそうです。ワインになる手前のぶどうの発泡酒ですが、自然な炭酸に甘みがありとても飲みやすく、一気にファンになってしまいました。

チェコ語では「ブルチャーク」、オーストリアに行ったら「シュトゥルム」、そしてドイツでは「フェーダーヴァイザー」と呼ばれ、販売期間はぶどうの収穫時期に合わせた9月下旬から11月頃まで。秋の時期だけ楽しめるヨーロッパの名物です。

瓶の中で発酵がずっと進んでいるため、完全に密封してしまうと破裂の危険があり、もちろん日本へ持ち帰ることはできません。オーストリアのコンビニでは1.5Lのペットボトルに入ったシュトゥルムがあり、羨ましさに身悶えしつつ泣く泣く諦めたのも良い思い出です。

実は京都でもこの発酵途中の特別なワインを飲むことができます。天橋立ワイナリーでは、醸造所でしか味わうことのできないワインとして試飲カウンターで販売されていました。フェーダーヴァイザーは白ワインのほうですが、こちらは赤ワインの「フェーダーロータ」。ドイツ語で「赤い羽」を意味するこの若いワインは、常温で数日が経つと最初は穏やかだった酸味と甘みが変化し、一気に辛口に変化するそうです。

柳宗理のワイングラスは、たっぷりと厚みのある底が特徴で、持ちやすさと安定感を両立しています。職人による手吹き成型で、一つ一つ丁寧に作られています。お気に入りのワインを見つけたら、たまには気分を変えてインパクトのある個性的なグラスに注いで楽しんでみてはいかがでしょうか?手に包んだら思わず引き寄せたくなる、そんなやわらかな流れを生むグラス。飲み物の質感やテーブルの模様まで映し、ガラスと空間が交錯する様子をお楽しみいただけます。

柳宗理 ワイングラス
https://www.shokunin.com/jp/hirota/wine.html

参考資料
https://young-germany.jp/2020/09/federweisser/
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%B5%E3%83%BC
http://www.amanohashidate.org/wein/