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【そうめんと煎り酒】

そうめんには機械そうめんと手延べそうめんがあります。機械そうめんはほぼうどんと同じ製法で、生地を薄い麺帯に延ばして刃でカットし乾燥させたもの。細いうどんといったところでしょうか。延ばす工程が少ないため、グルテンの組織にもばらつきがあり口当たりや歯切れ、コシがさほど強くありません。一方、手延べそうめんは小麦粉に食塩、水を混ぜた生地に食用植物油を塗ってヨリをかけながら、丸棒状に細く引き延ばし乾燥させます。熟成させながらヨリをかけて伸ばす作業を繰り返すことで、グルテンが縄状になり口当たりが滑らかになっていきます。手延べそうめんの断面には小さな空気穴が見られます。

製造後のそうめんは、そうめん自身の持つ水分や、梅雨時期の湿気を吸収し、貯蔵倉庫の中で一種の高温発酵をします。酵素が働いてうま味が出ます。この梅雨時期を越すことを「厄」といいます。「厄」済みのそうめんは茹でてもコシが強く、茹で伸びしにくい麺に変化するそうです。機械そうめんは製造したての方が風味が良く、手延べそうめんは「厄」を済ませたそうめんがおいしいとされています。

長期間保存が可能なそうめんは、昔から日本の夏の食として親しまれていました。現在は醤油ベースの「めんつゆ」で食すのが定番ですが、醤油が普及する前に使われていた「煎り酒」はご存じでしょうか?材料は日本酒、しょっぱい梅干し、鰹節、塩。昆布や梅酢を使うレシピもありますので、いろいろと試してみると面白いかもしれません。醤油の塩分量が15%前後なのに対し、煎り酒の塩分量は1%前後。醤油よりもあっさりとした、使いやすい調味料です。マリネや焼き浸し、貝類や白身の刺身にもよく合います。

[材料]
日本酒 400ml
塩分18%以上の梅干し 2個
鰹節 4g
塩 少々

[作り方]
1. 小鍋に日本酒と梅干し、塩を入れます。梅干しがしっかり浸かるようにします。
2. 中火で加熱し煮立ったら弱火にし、約半分強まで煮詰めて鰹節を加え5分程度煮出します。
3. 粗熱が取れたらペーパーで濾して冷蔵庫で保存します。塩分が少ないので早めに使い切ります。

この煎り酒を冷やした出汁で割り、薄口醤油を数滴垂らし、そうめんつゆの代わりに。当時は手に入りにくかった醤油も砂糖も使わないめんつゆを試してみてはいかがでしょうか?

小泉硝子製作所 腰高シャーレ
https://www.shokunin.com/jp/koizumi/schale.html
野田琺瑯 琺瑯容器
https://www.shokunin.com/jp/noda/

参考資料
https://kamote.co.jp/college/course_04.php
https://www.shimabara-soumen.com/14662419348225
https://tenki.jp/suppl/okuyuki/2015/08/02/5641.html