1

2

2.1

2.2

4

5

【風を聴く】

夏の暑さを和らげてくれる風鈴の音ですが、昔は魔除けの意味も持っていました。風鈴は、中国から伝わった「風鐸(ふうたく)」が、仏教伝来に伴い伝わってきたのが最初といわれています。当時の青銅製の風鐸は鈍く重い音色で、その音が聴こえる範囲は聖域であり、災いから守ってくれるものとしてお寺の軒の四隅に吊るされるようになったのだそうです。風邪などの病が風に乗って運ばれてくるとされていたことから、風向きを知ることが病気から身を守る意味合いを持っていたのかもしれません。

平安時代から鎌倉時代にかけては、貴族が魔除けや権威の象徴として軒先に風鐸を吊るしたことがありました。やがて、風鐸は徐々に小型化され、浄土宗の開祖である法然が「ふうれい」と名付けたことが「風鈴」の由来になったという説もあります。

江戸時代中期になると無色透明のガラスの製法がオランダ経由で日本に伝わり、江戸時代末期ごろにはビイドロ製の風鈴が作られるようになりました。江戸の街では天秤に風鈴を下げ、売り声ではなく音色で風鈴を売り歩く風鈴売りが登場しました。その軽やかな音色は、夏の八百八町に涼しさをもたらしたことでしょう。そもそも、鈴虫の音色を聴く習慣があった日本で、音で涼を感じる風鈴が定着したのは自然な流れであったと思われます。実際、日本人が風鈴の音を聴くと体感温度が下がるというデータもあります。

風鈴にはリラックス効果があるともされています。「1/fゆらぎ(エフぶんのいちゆらぎ)」という言葉を聞かれたことがあるかと思いますが、音の「1/fゆらぎ」とは、規則性と不規性が調和した状態のこと。川のせせらぎの音や波の音のような不規則な音がそれです。そして風鈴も。人間がこの音を聴くと脳内にα波が誘発され、リラックスできるといわれています。音だけではなく扇風機にも、この「ゆらぎ」の風を出す製品がありますね。

一言で「風鈴」と言っても、現在はガラス、南部鉄製、真鍮などいろいろな材質の風鈴が作られています。素材によりその音色もさまざまです。時代の流れと共に住宅事情にも変化があり、風鈴の音に気を使うことも少なくないかもしれません。一方で、暑くなり風鈴を鳴らすと、やはり良い音色だなぁと深く心に沁みるものです。

風鈴は、外にかけるタイプが主流ですが、風鈴スタンドに吊すタイプの風鈴でしたら、玄関内に置くことができ、ご近所への配慮をしながら音色を楽しむことが叶います。夏だけでなく、年間を通して玄関のオブジェとして楽しむのも素敵です。風鈴の音で幸せを呼び込み、家族には「無事におかえりなさい」、来客には「ようこそいらっしゃいました」を伝える癒しの音色になると良いですね。

銀座ショールームからも遠くない日本橋のエリアでは、夏の期間中「五感で楽しむ、江戸の涼」をテーマに、日本橋室町エリアを中心とした他2か所に「森の風鈴小径(こみち)」が登場します。風鈴の音色を聴きながら、涼しい街歩きはいかがでしょうか?

能作 真鍮の風鈴(風鈴スタンド)
https://www.shokunin.com/jp/nousaku/furin.html
小笠原陸兆 南部風鈴
https://www.shokunin.com/jp/rikucho/furin.html
TOUCH CLASSIC 風鈴
https://www.shokunin.com/jp/touchclassic/furin.html
銀座ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/ginza.html

参考資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E9%88%B4
https://www.jataff.or.jp/konchu/listen/listen.html#gsc.tab=0 
https://www.nihonbashi-tokyo.jp/ecoedo/