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【一輪挿しの美学】

一輪挿しは、暮らしを楽しみ彩るものの一つです。

華道の起源は、古代からのアニミズムにある植物を立てて依代として神を招く行為や、神道で神木としている榊などの常に緑色を絶やさない常緑樹が花器の上で生命を維持できるという、自然の神秘の力を管理する試みとも考えられています。

華道の発祥は仏教伝来の中で花を献じる供花からという説があります。一輪挿しなどに挿した花を愛でる習慣は古くは平安時代頃で、『枕草子』などの文献史料に出ています。そして茶道では、千利休の教えに「花は野にあるように」とあり、花を生ける器のことを「花入れ」、自然に咲いているように生けることを「投げ入れ」というそうです。

平清水焼は江戸末期から山形県山形市に続く陶磁器で、創始者・丹羽治左衛門の流れを汲む青龍窯は明治初期の開窯。春の山々に残る雪風景をイメージした釉薬は「残雪(ざんせつ)」と呼ばれ、純白の白釉を掛けることによって黒色の斑点が浮き上がるところから名付けられています。個体差のある裏側を見ると、よりその雪風景を感じることができます。つるりとマットな質感の美しい佇まいに現物をご覧になって気に入ってくださる方が多いです。

日本の芸の体系である華道と茶道の「道」の流れにある一輪挿しを、生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか?

青龍窯 一輪挿し
https://www.shokunin.com/jp/seiryu/ichirin.html

参考資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/華道
https://ja.wikipedia.org/wiki/茶道
https://ja.wikipedia.org/wiki/芸道
https://ja.wikipedia.org/wiki/平清水焼
http://seiryugama.com/青龍窯について-2/