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【日本の「やっとこ」とインドの「パッカル」】

「やっとこ鍋」は、「やっとこ」というペンチのようなハサミで鍋のフチを掴んで持つことから、そのように呼びます。日本では、一般的には日本料理屋さんが使用しているプロのイメージがありますね。実は、インドの一般家庭でも、同じように柄がない鍋を「パッカル」という鍋つかみで掴んで使っています。鍋の柄がないと壊れることもないので、どちらも手入れをすれば一生使える道具です。

やっとこ鍋の特徴は、やはり雪平鍋の柄がないこと。そのために火の通りが均等で、強火で取っ手が焦げる心配がなく、スタッキングができるので収納の場所をコンパクトにできます。重ね使いで湯煎の際に使用したり、ボウルとしてもお使いいただけます。

素材のアルミニウムは軽く熱伝導が良いので、手軽に調理がしやすく日常使いに最適です。ただし、油なじみは悪く焦げやすいので、使用前にはお米の研ぎ汁や野菜の切れ端を水と一緒に鍋に入れて煮立てるのが効果的です。そして酸とアルカリには弱く、アルミの表面が水分中のミネラルと反応して黒ずんでしまいます。黒ずみは人体に害はないそうですが、酸性食品(酢、レモン、梅干し、リンゴ)やクエン酸などで煮沸して落とすことができます。

信頼できる寛政4年(1792年)創業の刃物屋であり、生活の道具を提供する日本橋木屋のやっとこ鍋。料理のプロも使うやっとこ鍋を、ご家庭でも一生ものの道具として使ってみてはいかがでしょうか?

※写真1~3枚目がインドのアルミニウムの鍋とパッカル。鍋もやっとこ鍋と同じようにサイズ展開があります。カレーはひよこ豆のカレーです。レシピは記事末尾をご参照くださいませ。

※アルミ鍋の黒ずみの除去方法は、輪切りレモン、酢大さじ2、むいた後のりんごの皮、クエン酸小さじ2(一番効果的)と水を鍋に入れて煮立て15分程煮沸し、柔らかいスポンジで洗い流します。

木屋 やっとこ鍋
https://www.shokunin.com/jp/kiya/yattoko.html

参考資料
https://osusume.mynavi.jp/articles/5113/
http://www.asiahunter.com/seikatsu/SST-1.htm
https://mag.fufururu.jp/livelihood/005412.html
https://youtu.be/SAIWTuf0pbU (レシピ)