


【蕎麦湯】
お蕎麦屋さんで食事の終盤に運ばれてくる「蕎麦湯」。まろやかな口当たりの蕎麦湯は単なるゆで汁ではなく、蕎麦の風味や成分が溶け出し、その栄養が凝縮されています。江戸時代の蕎麦屋でも、最後には蕎麦湯を提供する習慣がありました。食事の締めくくりとして蕎麦湯を飲むスタイルは、日本の粋な文化として現代にも受け継がれています。
元禄10年(1697年)に出版された、食物全般について書かれた『本朝食鑑』には、蕎麦をゆでたあとの湯を飲むという記述があり、今から300年以上前には、すでに蕎麦湯を飲んでいたことが分かります。
蕎麦湯を飲む習慣は、もともと信州などの蕎麦どころで始まったといわれています。江戸からの旅人が信州を訪れた際、食後すぐに蕎麦湯を出され、旅人がその理由を尋ねると、「蕎麦を食べたあとに蕎麦湯を飲むと消化に良い」と教えられ、その風習を「信濃風」として江戸へ持ち帰り紹介したことが、江戸っ子たちの間に広まるきっかけとなりました。
実は、技術が未発達だった当時の蕎麦は、硬い蕎麦殻が多く残ってしまい、消化不良でお腹を壊すことも少なくなかったそう。蕎麦には、体をつくるもとになる良質なたんぱく質や、疲労回復をサポートするビタミンB1、B2が豊富に含まれていますが、これらは水に溶け出しやすい性質を持っているため、ゆでる過程で多くが蕎麦湯の中へと移ってしまいます。つまり、蕎麦湯を飲むことは、蕎麦が持つ栄養を余すことなく取り入れるという、非常に理にかなった習慣でした。
蕎麦湯の楽しみ方は、人それぞれこだわりがあるかもしれません。まずは、残ったつゆに注いで、だしのうまみと蕎麦の香りの調和を楽しみます。お好みでわさびやねぎを少量足すと香りが引き立ちます。もし蕎麦湯が余ってしまったら、ぜひお料理に活用してみてください。蕎麦のうまみが溶け込んだお湯は、お味噌汁やスープのベースにもぴったりです。とろみが付くことで冷めにくくなり、いつもの汁物がより奥深い味わいになります。
そんな蕎麦湯の時間をさらに豊かにしてくれるのが、職人の手仕事による道具たちです。工房アイザワのストレートポットは、満水容量が約400ml。カップ約2杯分の蕎麦湯を入れて食卓へ出すのにちょうど良いサイズです。ステンレス製のすっきりとした佇まいは、和洋を問わず食卓になじみます。液だれしにくい注ぎ口は、最後まできれいに注げるのが嬉しいポイントです。また、青龍窯の蕎麦猪口は、手に持ったときに吸い付くような質感が魅力。両手で包むように持つと、じんわりと蕎麦湯の温かさが伝わってきて、寒い日はどことなくほっとします。
おいしい蕎麦を堪能したあとに、お気に入りの器でゆったりと蕎麦湯を味わう。そんなひとときを、日々の暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか?
工房アイザワ ストレートポット
https://www.shokunin.com/jp/aizawa/pot.html
青龍窯 蕎麦セット
https://www.shokunin.com/jp/seiryu/soba.html
栗久 曲げわっぱの蕎麦セット
https://www.shokunin.com/jp/kurikyu/soba.html
大寺幸八郎商店 かなまり 中 ※原材料費の高騰に伴い、近日中に値上がりいたします。ご検討中の方はぜひお早めにご注文くださいませ。
https://www.shokunin.com/jp/otera/kanamari.html
小石原焼 トビカンナ 小皿
https://www.shokunin.com/jp/koishiwara/
参考資料
https://www.nikkoku.co.jp/entertainment/sobajiten/007.php
https://www.nikkoku-shop.net/blog/column/2025/1629/
https://otaruiroha.com/?p=244



