2025年09月

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【さんま】

日本の秋の風物詩「さんま」が出回る季節になりました。今年は全国で約5,000トンが水揚げされ、昨年の同時期に比べておよそ2倍と、多くのさんまが出回っています。秋の食卓にさんまが身近に感じられそうで嬉しいですね。

さんまの名前にはいくつかの説があるそうです。細長い魚を意味する「狭真魚(サマナ)」から転じた説や、群れて泳ぐ習性から「沢魚(サワンマ)」が由来とされる説です。古くは「狭真魚」や「佐伊羅魚(サイラ)」、「青串魚(サンマ)」とも書かれ、夏目漱石は『吾輩は猫である』で「三馬」と表記しました。

現在広く使われている「秋刀魚」の字は、秋に旬を迎えること、刀のように細い姿を表すことから生まれ、大正時代の佐藤春夫『秋刀魚の歌』で広まりました。この詩は、日常の食卓に上がるさんまを題材に、人の心の哀しみや情緒を重ね合わせた作品として知られています。

また、さんまにまつわる有名な話が古典落語『目黒のさんま』です。殿様が目黒に遠乗りに行った際、庶民の焼くさんまの香ばしい匂いに誘われて初めて食べ、そのおいしさに感激します。しかし後日、屋敷で出された脂抜き・骨抜きのさんまには満足できず、「さんまは目黒に限る」と言い放つという話で、素朴な庶民のさんまのおいしさと、都会の洗練された形式の料理を対比しながら、殿様の世間知らずを風刺しています。これにちなみ、東京の目黒では毎年「目黒のさんま祭り」が行われ、炭火焼きのさんまが振る舞われます。今年は10月12日(日)に開催予定です。

さんまはおいしいだけでなく、青魚ならではのDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸が豊富で、動脈硬化予防や血流改善に役立つほか、ビタミンDも含み、骨の健康維持にも効果的です。焼き魚として味わうのはもちろん、さんまの炊き込みご飯もおすすめです。塩を振って焼き、内臓を取ったさんまを米と調味料と一緒に炊きます。炊き上がったら骨や頭を取り除き、ほぐして混ぜれば完成です。土鍋で炊けば香ばしいおこげも楽しめます。炊き込みご飯のあとは、さんまの骨と、昆布で取った出汁をかけた出汁茶漬けもおすすめです。日本酒と薄口醤油、塩で味を調え、茗荷や刻み海苔、わさびなどの薬味を添えてさっぱりと締めの味わいを楽しめます。

さんまは昔から「庶民の秋の味」として親しまれてきました。今年は秋の恵み、旬のさんまをご家庭で楽しんでみてはいかがでしょうか?

松山陶工場 土灰斑点土鍋
https://www.shokunin.com/jp/matsuyama/donabe.html

参考資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/サンマ
https://www.aozora.gr.jp/cards/001763/files/56872_58817.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/目黒のさんま
https://www.city.meguro.tokyo.jp/bunka/bunkasports/kankou/kuminmatsuri-sun.html
https://news.yahoo.co.jp/articles/e47152b323d4ed10eb9b052b162db29ed86433e0
https://kurashikosaeru.com/blogs/blog/20230927-ha-shun-sanma

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本日土曜日は、銀座ショールームと小樽ショールームのお休みを頂きます。誠に申し訳ございませんが、何卒よろしくお願いいたします。若松ショールームに新しい商品をいくつも送りましたので、お近くの方はぜひお立ち寄りくださいませ。

ショールームのご案内
https://www.shokunin.com/jp/showroom/

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【京野菜】

賀茂なす、万願寺とうがらし、九条ねぎなどの現在も愛される個性豊かな「京野菜」が生まれた背景には、京都が千有余年の間、都として栄えた歴史があります。

千年の都、京都。当時、全国から優れた献上品として京都の宮廷や社寺に集まった野菜が、京都の肥沃な土壌と豊かな水源、農家の高い栽培技術により、長い歴史の中で改良されていきました。現在、具体的な定義はありませんが、京都府内で取れた野菜はすべて「京野菜」と総称されています。その中に、「京の伝統野菜」と「京のブランド産品」というものが定義されています。

京の伝統野菜には、明治以前の導入栽培の歴史を有することや、京都市域のみならず府内全域を対象とすること、栽培又は保存されているもの及び絶滅した品目を含むことなどの計5つの定義があります。京のブランド産品には、「イメージが京都らしい」などの認定基準を満たし、品質・規格を統一しながら出荷単位としての適正な量を確保でき、他産地に対する優位性・独自性の要素がある野菜が認証されます。そのどちらにも当てはまる京野菜も、いくつか存在しています。

たとえば、京のブランド産品には、京みず菜、賀茂なす、伏見とうがらし、万願寺とうがらし、えびいも、九条ねぎ、京たけのこ、花菜、鹿ケ谷かぼちゃ、堀川ごぼう、聖護院だいこん、京壬生菜、金時にんじん、くわい、やまのいも、紫ずきん、京山科なす、京こかぶ、聖護院かぶ、京夏ずきんなどが挙げられ、このあたりは一般的な京野菜のイメージに近いかもしれません。

旬の時期はさまざま。季節によって八百屋さんやスーパーマーケットに通常の野菜と同様に求めやすい価格で並ぶので、京都で暮らし始めてから京野菜を買って調理してみるのが日々の楽しみの一つになりました。この夏は、まるまる太った賀茂なすを輪切りにしてだし浸しにしたり、万願寺とうがらしを焼いてビールで一杯やったり。九条ねぎには年中お世話になっていますし、冬には聖護院だいこんの漬物や炊いたんなんかもいいですね。

まだまだトライできていない京野菜が多くあり、季節がめぐるのが待ち遠しいです。余談ですが、京都・寺町の「広東料理 鳳泉」では名物でもあるシャキシャキのくわい入りのシュウマイが食べられるため、そちらもぜひ。京都の豊かな食文化を長年支えてきた京野菜、この先も長く長く味わっていきたいものです。

ショールームのご案内
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広東料理 鳳泉
https://maps.app.goo.gl/eeymt72dy3FqQECc6

参考資料
https://www.pref.kyoto.jp/brand/brand1.html
https://jakyoto.com/kyoyasai/