2025年07月

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【何を置いても】

若松ショールームのデスクにあるFUTAGAMIの文具トレイ大。オープン当初はピカピカだった真鍮のトレイも、マネートレイとして使い続けるうちに、少しずつ色味や質感が変化して、とても良い味わいを感じられるようになりました。

「何を置いても“大切なもの”になるというか、すてきなトレイですよね」というスタッフの言葉どおり、真鍮ならではの重みや風合いが、置かれた物をそっと引き立て、大事に守ってくれるよう。

長く使うほどに、少しずつ空間になじみ、まるで前からそこにあったかのような自然な存在になっていくのも、このトレイの魅力です。年月を重ねること、そして時間が流れることが、なんだか愛しく思えてくるのではないでしょうか。

FUTAGAMI 文具トレイ 大
https://www.shokunin.com/jp/futagami/bungu.html
若松ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/wakamatsu.html

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【おにぎり作り】

海苔の香りと、ほんのりとした塩気が食欲をそそるご飯。おにぎりってどうしてあんなにおいしいんでしょう。

ぎゅっと手で握ったずっしりとしたおにぎりも、おにぎり型で作る米粒がふっくらとしたおにぎりも、どちらも大好きです。最近では、海苔で三角に折りたたむだけの「握らないおにぎり」、通称「ふわふわおにぎり」もあると聞きました。全く握らないとなると、お茶碗に盛ったご飯を海苔で巻いたものと大差がないように感じたため、「ほぼ握らないおにぎり」を試してみました。

ご飯が炊けたら、ほぐしてさっと蒸気を飛ばします。炊きたてのご飯は、手で握るには熱すぎて、急いでいるときには少し大変。そこで、めいぼく椀中に好みの塩をさっと振り入れ、軽くご飯を盛り、お椀を振ってコロコロと丸く成形します。めいぼく椀は厚みのある木材でできているため、手に熱が伝わらず、熱々のご飯でも問題ありません。数回振るうちに粗熱が取れ、適度にまとまりながらも中はふっくらのまま。表面はつるっと整い、ほろほろとほどける食感は、プロが握ったようなおにぎりになります。

半切りの海苔に、できたご飯をコロンと落とし、お好みの巻き方で包みます。海苔の3分の1の位置にご飯を置き、パタパタとたたんで、最後だけ力を入れて形を整えると、まるで着物を着たような美しい姿になります。これで「ほぼ握らないおにぎり」の完成です。

久しぶりにお椀を振ってご飯を転がしてみると、幼いころ、特別に作ってもらった「ころころご飯」のおかげで、食欲が湧いた記憶が鮮明に蘇ってきました。

炊きたてのご飯をすぐに楽しみたいときには「ほぼ握らないおにぎり」で。形を整えて冷めてもおいしいお弁当用や、温め直してもふっくらおいしい冷凍用には「三角おにぎり型」を使うなど、おにぎりを食べるシーンに合わせて作り方を変えてみると、より幅広いおにぎり作りが楽しめそうです。

一陽窯 深皿
https://www.shokunin.com/jp/ichiyou/deep.html
薗部産業 めいぼく椀
https://www.shokunin.com/jp/sonobe/wan.html
山一 三角おにぎり型
https://www.shokunin.com/jp/yamaichi/onigiri.html
丹窓窯 スリップウェア 豆皿
https://www.shokunin.com/jp/tansou/slipware.html

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【ジャージャー麺】

暑さに負けず元気を出したいときに食べる料理。その中でも食欲をそそるジャージャー麺は、元気が出る料理のひとつではないでしょうか?ジャージャー麺(炸醤麺)は、小麦麺の上に炒めた肉味噌(炸醤)をかけて食べる料理で、中国の山東省がその発祥地とされています。19世紀末から20世紀初頭にかけて、華僑の移動を通じて日本や韓国に伝わり、それぞれの土地の味覚や食文化に合わせて独自の発展を遂げたそうです。

「炸醤麺(zhà jiàng miàn)」という名前は、炸(zhà)=炒める、醤(jiàng)=味噌・ペースト状調味料、麺(miàn)=小麦麺、つまり「炒めた味噌(=肉味噌)をかけた麺」という意味です。中国では、「黄醤」という発酵大豆味噌を使い、豚ひき肉や細切りの野菜を合わせて、太めの麺にたっぷりと絡めて食べるのが主流で、北京や山東では、家庭でも食堂でも親しまれている日常的な麺料理です。

ジャージャー麺が日本に広まったのは戦後以降のことで、町の中華料理店、いわゆる「町中華」の定番メニューのひとつとなりました。日本では、甜麺醤や味噌を使った甘めの肉味噌が主流で、味も日本人向けにアレンジされています。ラーメン文化の発展とともに、「汁なし味噌味の麺料理」としてラーメン店や中華食堂のメニューに登場するようになり、今では「汁ありラーメン」と対になる存在として位置づけられることもあります。夏には冷やし中華風にアレンジされた「冷やしジャージャー麺」も登場し、彩り豊かな具材とともに家庭でも親しまれています。また、日本では、盛岡の「じゃじゃ麺」というご当地料理も独自に進化しました。これは、第二次世界大戦前に旧満州で食べた炸醤麺を再現しようとしたのが始まりで、今では盛岡名物として親しまれています。

一方、韓国では「チャジャンミョン(짜장면)」として独自に発展しました。1905年前後に山東省からの華僑が仁川に持ち込んだのが始まりで、当初は中国式でしたが、やがて韓国式の黒豆味噌「チュンジャン」が使われるようになり、玉ねぎや豚肉をベースにした甘く濃厚な黒いソースの麺料理へと進化しました。現在では出前や外食の定番として、老若男女問わず愛される国民食のひとつです。韓国映画にもこのチャジャンミョンはよく登場します。特に印象的なのが、ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』で、この作品では、チャジャンミョンの変化形のインスタント麺「チャパグリ(チャパゲティ+ノグリ)」に、高級牛肉の韓牛(ハヌ)を加えた料理が、貧富の格差を象徴する印象的なシーンとなっていました。私をはじめ、思わず食べてみたくなった方も多かったのではないでしょうか。

また、韓国では毎年4月14日、「ブラックデー」というちょっとユニークな記念日があります。バレンタインデーやホワイトデーに何の進展もなかった独身者たちが、黒い服を着て集まり、黒いソースのチャジャンミョンを食べて慰め合う日だそうです。

先日、東京・新大久保の韓国料理店でチャジャンミョンを食べる機会がありました。黄色いたくあんや玉ねぎを酢でさっぱりとさせながら、甘くコクのある黒いソースを絡めた麺です。さらに「タンユスク」という甘酢あんのかかった揚げ豚肉と一緒に食べるのが定番だそうで、食べきれないほどボリュームもあり、とても満足感のあるセットでした。

国によって使われる味噌もさまざまですが、それぞれに個性があってどれも魅力的です。炒めた味噌の香りとうまみに食欲が刺激され、想像するだけでも自然と元気が湧いてくるような気がします。

青龍窯 浅鉢
https://www.shokunin.com/jp/seiryu/asabachi.html

参考資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/炸醤麺
https://www.marukome.co.jp/marukome_omiso/hakkoubishoku/20160125/6136/
https://ja.wikipedia.org/wiki/チャジャンミョン
https://paochai.jp/media/zha-jiang-mian
https://s-style.machico.mu/pickup/44715
https://www.konest.com/contents/korean_life_detail.html
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/01051101/?all=1&page=2