2024年07月

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【ドイツのビール純粋令】

年々厳しく感じられる夏の暑さですが、この暑さがよりビールをおいしく感じさせてくれる!という方もいらっしゃいますよね。札幌市では夏恒例の「さっぽろ夏まつり大通ビアガーデン」が、札幌市中心部に位置する大通公園で開催されています。大通公園の5丁目から11丁目までの各区画で、日本の代表的なビール会社が主催するビアガーデン会場や、海外のビール、北海道各地のクラフトビールを提供する会場があり、青空の下、いろいろなビールを楽しめる夏限定のイベントです。なかでも、11丁目会場では「札幌ドイツ村」として、札幌市の姉妹都市であるドイツのミュンヘンで開催される「オクトーバフェスト」という、ビール醸造シーズンの幕開けを祝う祭りで提供されるものと同じドイツビールを、ドイツのソーセージや家庭料理と共に味わうことができます。ドイツといえばビール好きな人が多いイメージですが、ただビールが好きなだけでなく、ドイツの人にとってビールは文化であり、ドイツビールを誇りに思っています。

そもそも、ビールの歴史はとても古く、紀元前4000年ごろの人類最古の文明といわれるメソポタミア文明において、シュメール人がビールの起源となる飲み物を造る様子を描いた粘土板「モニュマン・ブルー」が発見され、それが記録に残る最古のビールとされています。当時のビールは、乾燥させた麦を挽いて粉にし、パンのように焼いたものを砕いて水を加え、しばらく置いて発酵させるという方法で造られていました。その後に興った各文明でもビールが飲まれていたことが分かっており、古代からビールは人々の生活に欠かせないものでした。

中世になると、ヨーロッパではキリスト教の広まりとともに修道院で知識人や僧侶たちによるビールの醸造が行われるようになりました。安全な飲み水の確保が困難な時代だったため、腐敗しやすい水よりもビールの方が保存が利くうえ、「グルート」というビールに味や香りをつけ、より腐敗しにくくするための薬草やハーブを独自に配合したものを使用するようになりました。ビールは水分補給に加え、栄養を補ったり薬として使われたりと、健康面でも重宝された飲み物だったのです。グルートは各修道院などで独自に配合されており、原料や配合量などは秘密とされていましたが、配合されるハーブの中でも「ホップ」を使ったビールが、味や防腐効果の面で優れていることが知れ渡り、ホップがビールの原料として使われることが多くなりました。修道院を中心に行われていたビールの醸造は、需要の増加などから一般市民による醸造業者でも製造されるようになりました。

ところが広まりを見せると、ビールに添加されるハーブなどの中に人体に害のある植物が加えられるなど質の悪化を招き、もはやビールかどうかも怪しいものまで販売されるようになりました。こうした事態を打開するために、ドイツ南部のバイエルン地方を治めていたヴィルヘルム4世は、1516年に「ビール純粋令」を発令します。これは、「大麦・ホップ・水」以外の原料をビールに加えてはならないというものでした。発令当時は「酵母」が発見されていなかったため、のちに「大麦・ホップ・水・酵母」と改正されましたが、この法律によりドイツビールの品質は守られ、質の高いドイツビールは長きにわたり受け継がれることとなったのです。現在に至るまで法律改正はあるものの、今日でもドイツビールの証として、多くの醸造所でこの法律に則ったビール造りが行われています。しかし、原料をこの4種類に限ってしまうと、どのビールも同じになってしまうのでは?と思われますが、限られた4種類の原料を厳選し、大麦から作られる麦芽(モルト)にもこだわって出来上がるビールは、それぞれの醸造所によってしっかりとした個性が生み出されています。

このように、ビールに並々ならぬ誇りを持つドイツの人々が造り出す伝統的なドイツビールを、札幌のビアガーデンで味わうことができるのは8月14日(水)までとなっていますが、当店小樽ショールームから徒歩5分の場所にある「小樽ビール・小樽倉庫No.1」では、ビアパブとしてこの伝統的なドイツビールを通年で提供しています。お店は小樽運河沿いの石造りの倉庫で、実はビアパブとしてだけでなく醸造所としてビール造りも行われていて、店内には大きな仕込み釜があり、醸造所の見学もできます。ドイツでは「とりあえずビール」ではなく、「最初から最後までビール!なぜならばおいしいから!」というのが主流のようです。夏も、夏でなくてもドイツビールを楽しめるのが小樽ビールですので、いつものビールとの違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。

小樽ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/otaru.html
小樽ビール・小樽倉庫No.1(毎週木・土は税込2,200円で3時間ビール飲み放題)
https://otarubeer.com/jp/?page_id=357
さっぽろ夏まつり
https://www.sapporo.travel/summerfes/

参考資料
https://www.sapporo.travel/summerfes/event/odori11/
https://www.brewers.or.jp/tips/histry.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%B4%94%E7%B2%8B%E4%BB%A4

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【ラオスのチキンヌードルスープ「カオピアックセン」】

ラオスからベトナムに向かう空港で、待ち時間の最後に食べた「カオピアックセン」。

カオピアックセンとは、「濡れた米の線(麺)」という意味。ラオスを代表する伝統的な料理の一つで、米粉とタピオカ粉で作られたうどんのような麺は、独特のモチモチとした食感が特徴です。鶏肉から取ったスープはシンプルでいて濃厚、香ばしい香りのフライドオニオン、トッピングのハーブや調味料で自分好みに変えられる味、と、何もかもが最高で、この旅で大好きになったラオス料理の最後を飾るにふさわしい料理でした。

調べてみると、日本のスーパーで揃えられる材料で作ることができそうでしたので、暑い日にこそ暑いラオスの料理を!と思い、気温37度の真夏日に挑戦してみることにしました。麺は乾麺の讃岐うどんを使いましたが、お好みのうどんやベトナムのフォーを使っても良さそうです。

ところで、皆さんの冷蔵庫に「ナンプラー」は眠っていませんか?以前の私もそうでしたが、買ってはみたものの使い道を上手に見出せず、なかなか減らない調味料でした。そのナンプラーが、今回カオピアックセンのスープの味を決めるのに活躍してくれます。ナンプラーは、魚介類を塩漬けにして発酵・熟成させた調味料で、タイやラオスでは、屋台や飲食店のテーブルの上に常備されている、日本の醤油のような存在です。

さて、出来上がったカオピアックセンを一陽窯の麺鉢に盛り付けてみました。そしてトッピングのパクチーやミント、もやし、レモンはconteのまかない丸バット180に。現地と同じように、この皿から好きな野菜を麺の入ったスープに好きなだけのせて、調味料で味を自分好みに調えて食べます。私は、もやしをたっぷり、パクチーもたっぷり、ミントを少し、そしてレモンをしっかり絞って、最後に少しだけ「追いナンプラー」を。ラー油や砂糖や唐辛子を追加してもおいしいです。この夏、ぜひご自宅で作ってみてください。

カオピアックセン

[材料]
うどん 4玉
水 1500ml
鶏肉(もも肉またはむね肉) 1枚
◎パクチーの茎と根(葉を取り除く) 3本
◎玉ねぎ(焦げ目をつける) 1枚
◎生姜のスライス 3枚程度
ナンプラー(なければ醤油) 大さじ1.5
黒胡椒 少々
塩 少々

フライドオニオン 玉ねぎ1/2個分
小ねぎ(みじん切り) 適量
もやし(さっとゆがく) 適量
パクチー(みじん切り) 少々
ミント 少々
ライムまたはレモン(くし切り) 少々
つみれ 少々

唐辛子
砂糖
ラー油
ナンプラーなど

[作り方]
1. 鍋に水を入れて沸騰させる。
2. 玉ねぎを1枚むき、焼き網などにのせて焦げ目を付ける。
3. 沸騰したお湯に、鶏肉と◎の材料を入れ、再度沸騰したら弱火にしてアクを取る。弱火で45分から1時間、鶏肉に火が通るまで煮込む。
4. フライドオニオンを作る。薄切りにしてから細かく切った玉ねぎを耐熱皿に広げ、そのまま電子レンジにかけて水分を飛ばす(様子を見ながら500Wで1~2分程度)。
5. 4に小麦粉をまぶし、中温の油で好みの色になるまで揚げる。
6. 鶏肉を取り出して、フォークで食べやすい大きさに割く。
7. ナンプラー(なければ醤油)、黒胡椒、塩でスープの味を調え、ゆで上がったうどんにかけて出来上がり。トッピングと調味料で自分好みに味を整える。

一陽窯 麺鉢
https://www.shokunin.com/jp/ichiyou/menbachi.html
conte まかない丸バット 180
https://www.shokunin.com/jp/conte/bowl.html
conte おてがる薬味トング 150
https://www.shokunin.com/jp/conte/tongs.html

参考資料
https://en.wikipedia.org/wiki/Khao_piak_sen
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%BC
https://cookingwithlane.com/khao-piak-sen-lao-chicken-noodle-soup/ (参考レシピ)
https://cookpad.com/recipe/764099

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昨日行われた、おたる潮まつり最大の華「潮ねりこみ」の様子です。本日7月28日(日)は花火大会。ぜひお越しくださいませ。

おたる潮まつり大花火大会(20:00~20:30)
https://hanabi.walkerplus.com/detail/ar0101e00713/
小樽ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/otaru.html