2024年05月

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【八重山の海と琉球ガラス】

先週、沖縄・石垣島にスキューバダイビングに行ってきました。亜熱帯気候に属する石垣島は、5月でも初夏のような陽気で、水温も20度を超えて温かいです。石垣島北西部に位置する川平湾には、通称「マンタスクランブル」と呼ばれるダイブスポットがあり、通年でマンタに遭遇することができます。私もコバンザメを連れた一枚のマンタに運良く遭遇しました。陽光が差し込む海の中を優雅に舞う姿がなんとも幻想的でした。別のスポットではコブシメの群れと出会いました。コブシメは3月から5月にかけて産卵期を迎えるそうで、ぷっくりした身体でひれをヒラヒラさせながら優雅に泳いでいました。

さて、沖縄の代表的な工芸品の一つに琉球ガラスがあります。沖縄では、17世紀ごろからガラスづくりがすでに始まっていたようですが、色鮮やかな特色の琉球ガラスが誕生したのは、実は戦後のこと。第二次世界大戦中に起こった空襲により、沖縄のガラス工房は壊滅的な被害を受けたことや日用品の物資不足から、ビールやコーラなどの廃瓶を原料とした「再生ガラス」として生産するようになったのが起源です。1998年、沖縄県の伝統工芸品に認定されました。

職人.comでも、ガラス製品を取り扱っております。なかでもfrescoのガラス製品は、琉球ガラスと同様の吹きガラス工法にて作られ、色彩豊かな商品が多数ございます。オンラインストアや各地のショールームにてぜひご覧くださいませ。

fresco
https://www.shokunin.com/jp/fresco/dan.html
ショールームのご案内
https://www.shokunin.com/jp/showroom/

参考資料
https://story.nakagawa-masashichi.jp/craft_post/116000
https://www.studio-fresco.com/index.html

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【花手水】

南小樽駅の近くにある住吉神社にて、大変美しい花手水(はなちょうず)を見ることができました。

このように手水鉢に花を浮かべて装飾する「花手水」が始まったのは2010年代とされ、京都府にある柳谷観音楊谷寺の花手水がSNS上で人気を呼び、広く知られるようになったようです。その後、新型コロナウイルス感染拡大防止対策の一環として、手水の使用を控えるようになったことをきっかけに、全国的に広まりました。一説には、手水鉢の水面に花を浮かべる慣わしは古くからあったともされていますが、SNSやコロナ対策によって広まっていったことを考えると、とても現代的で新しい文化と言えそうです。

ただし「花手水」という言葉自体は、もともとは異なる意味で使用されていたようです。手水とは神社に参拝する前に手や口を清める行為を指し、「手水舎(ちょうずや/てみずや)」などと呼ばれる施設にて、手水鉢から柄杓一杯分の手水を汲み、一連の作法に基づき行うのが一般的です。しかし、水が手に入らない場合などには、植物などを用いて手をこすったり口を拭ったりすることがあり、その一つとして柳の葉を用いるものが「花手水」と呼ばれています。花手水のほかにも、青草の葉を用いる「草手水」や枯葉を用いる「芝手水」、雪を用いる「雪手水」などがあります。

私はこれまで前者の花手水の存在しか知りませんでしたが、いかなる場合においても身を清めてから聖域に立ち入るという古くからの精神が表れた後者の花手水の存在を胸に刻み、礼儀作法を大切にしながら、華やかで美しく新しい花手水の文化も楽しんでいこうと思いました。

住吉神社
http://www.otarusumiyoshijinja.or.jp/index.html
小樽ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/otaru.html

参考資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/手水
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000307648
https://www.youtube.com/watch?v=6XHx29DA590