2023年01月

1

2

3

4

【ご飯のおとも】

日本語には「ご飯のおとも」という言葉があり、それは「白米と一緒に食べると、何杯でもご飯が食べられる一品」のことを指します。「白ご飯のお友達」といった感じでしょうか。おかずの中でも少しだけ味が濃く、少量であるものがほとんどで、梅干しや納豆、醤油と砂糖で甘辛く煮た佃煮などはその代表と言えます。

ご飯のおともは簡単に作れるものが大半で、ご飯にかけるだけでなく、お弁当にも使える一品もあります。たとえば、とりそぼろと炒り玉子で、簡単な和風のお弁当を作ってみてはいかがでしょうか?お弁当箱は外に持ち出さなくても、家の中で器として使い、楽しむこともできます。

栗久の曲げわっぱのお弁当箱は、ご飯の粗熱と余分な湿気を取り除いてくれて、秋田杉の香りがするおいしいご飯をお召し上がりいただけます。「冷めてもおいしい」を実現できるのは、曲げわっぱのお弁当箱だからこそ。プラスチック容器や金属容器にはない吸湿性と断熱性が、食べ物が傷むのを防ぎ、おいしく保ってくれます。内側も外側の全面無塗装のこちらのお弁当箱は、当店から栗久に特別に製作をお願いしています。

栗久は、1874年創業の大館曲げわっぱを代表する老舗。日本を代表するデザイン賞である、経済産業省のグッドデザイン賞を17回も受賞されています。149年の歴史に培われた職人の技を、ぜひお手元で感じてみてください。

材料:
(とりそぼろ)
とりひき肉 100g
醤油・砂糖・みりん・酒 各大さじ1
油 大さじ1/2

(炒り玉子)
玉子 2個
砂糖 大さじ1
塩 小さじ1/3

スナップえんどう 適量

作り方:
1.(とりそぼろ)鍋にとりひき肉・醤油・砂糖・みりん・酒・植物油を入れて火に掛ける。菜箸4本を使ってほぐしながら炒り、煮汁が少し残るくらいまで煮詰める。

2.(炒り玉子)鍋に玉子を割り、砂糖、塩を混ぜて火にかけ、菜箸4本で手早くかき混ぜる。玉子の底が固まり始めたら、鍋を濡れ布巾の上にのせ、鍋底を冷やしながらかき混ぜ、再び火にかける。水分がなくなりそぼろ状になったら出来上がり。茹でたスナップエンドウと一緒に1と2を盛り付ける。

栗久 曲げわっぱのお弁当箱(無塗装)
https://www.shokunin.com/jp/kurikyu/mutosou.html

参考資料
https://dic.nicovideo.jp/a/%E5%BE%A1%E9%A3%AF%E3%81%AE%E5%8F%8B
https://www.osarai-kitchen.com/%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%93%E6%9C%9D%E6%97%A5/%E3%81%8A%E3%81%8B%E3%81%9A%E3%81%AE%E3%82%AF%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0/%E9%B6%8F%E3%81%9D%E3%81%BC%E3%82%8D%EF%BC%86%E7%82%92%E3%82%8A%E5%8D%B5/ (レシピ)

IMG_0666

今のところ若松ショールーム限定販売のセラミック・ジャパンのデュエットプレート。スタッフが「このチョコレートカラーがとっても好み」と言ってくれました。ぜひ現地でご覧くださいませ。

ショールームのご案内
https://www.shokunin.com/jp/showroom/

no title

1

2

5

7

【土地を醸す】

日本語に「醸す(かもす)」という言葉があります。辞書を引くと、麹を発酵させ酒や醤油を作る、醸造する、という意味だとありました。「こうじ」の名はもともと「かもす」の形容詞である「かもし」の転訛だといわれています。そして醸すのもう一つの意味として、「ある状態、雰囲気などを生みだす」というのもあります。

九州の約70%ほどの大きさの国土に、約1000万人が暮らすヨーロッパの小国ベルギー。ですが、1000種類以上ものビールの銘柄を持ち、国民一人当たりのビール消費量は日本の約2倍といわれています。滞在したルーヴァンという街は、世界最古(1425年)の大学が現存するベルギー屈指の古都ですが、同時に周辺に多くのビール醸造所があり、街の中心にある大学図書館の頂上に登ると、芳しい酵母の香りが漂ってきます。それは、日本でよく口にするラガー(温度を低く調整し長時間発酵させる下面発酵)ビールとは違い、香り高いエール(高めの温度で短期間発酵させるため発酵中にエステルという香気成分が多く生じる上面発酵)ビールや、自然発酵(空気中に漂う野生の酵母を使用し自然な環境のままで発酵)ビールが主たるものだからでしょう。

特にベルギーには、パヨッテンランド地域を流れるゼンネ川の渓谷にのみ存在する野生の酵母とバクテリアで作られた「ランビック」というビールがあります。自然発酵の上に、3年間の長時間熟成という独特の醸造法に加え、アルコール発酵をする細菌以外に乳酸発酵に関わる細菌も含まれるため、複雑な香りと酸味が特徴です。また長時間にわたる発酵により、麦汁に含まれていた糖分は酵母に食べ尽くされるため、味わいはとてもドライです。木樽で発酵されアルコール発酵からくる発泡もほぼ空気中に放たれたランビックの原酒は、他では味わえない唯一の「醸し」が育まれているのです。

そしてこの強い個性の原酒に、チェリーや木苺のエキスを漬け込み、瓶内二次発酵させたものが「クリーク」という種類のランビックです。フレッシュな甘さの中に、独特の風味が含まれ後を引くおいしさです。強い個性に若いランビックを加えて飲みやすくされた「グース」や、若いランビックに糖分を加えた「ファロ」、などもありますが、それぞれにベルギービールらしい、その土地の醸しを思う存分楽しめる素晴らしい飲み物です。

ベルギーの人々がビールを囲んでいる中にあまり食事を見かけません。ビールを純粋に楽しんでいるからかな、と思っていたら、濃厚でアルコール度の高いベルギービールはそれだけでカロリーも十分で、お腹がいっぱいになってしまうからだそうです。 

白夜の空の下、ビールを片手に楽しげにおしゃべりに興じるルーヴァンの人々は、古都の美しい街並みに溶け込んでいて、なんとも言えない良い雰囲気を醸し出していました。

廣田硝子 柳宗理ワイングラス
https://www.shokunin.com/jp/hirota/wine.html
SyuRo グラス
https://www.shokunin.com/jp/syuro/glass.html