【甘納豆のお赤飯】
12月も後半に入り、一年の終わりが迫ってきている今日この頃。年末年始に向けての準備が本格的となり、忙しくお過ごしの方も多いのではないでしょうか?
年が明けると、お正月や成人の日と、ハレの日が続きます。また春に向けて節句や卒業・入学などおめでたい行事もありますね。そんなお祝いの席で振る舞われることが多いのがお赤飯です。ハレの日に食べられるようになったのには諸説ありますが、日本では古来より赤い色に邪気を祓う力があると考えられていて、災いを避ける魔除けの意味で食べられるようになったとのことです。
一般的には小豆やささげ豆を使用して作られるお赤飯ですが、小樽ショールームがある北海道では、甘納豆を使った甘いお赤飯がよく食べられます(余談ですが、北海道で「ささげ豆」というと赤い小豆のような豆ではなく緑の鞘ごと食べる「モロッコインゲン」を想像する人が多いです)。コンビニでは、甘納豆が入った「赤飯おにぎり」も販売されています。
なぜ、北海道で甘納豆を使ったお赤飯が広まったのか。学校法人光塩学園の設立者である南部明子氏は、1949年に南部服装研究所を創設し、洋裁、和裁、調理、一般教養等を教える学校の運営において忙しい日々を送っていました。そんな毎日の中で、小豆やささげ豆を軟らかくなるまで茹でて冷まして・・・などの下ごしらえをしてから、もち米と合わせて炊き上げるという手間と時間がかかるお赤飯をもっと簡単に作れたらと思い、甘納豆を使うレシピを考案されたそうです。それを講演会やテレビの料理番組で紹介すると、道民に広く知られるようになり、いつしか北海道でのお赤飯のスタンダードとなっていったのです。
豆の煮汁を入れない代わりに色付けのために食紅を使うので鮮やかなピンク色に仕上がるのも特徴で、綺麗なピンク色に甘い豆、豆の周りのご飯はほんのり甘く、そして少し塩が効いています。そんな豊かな味わいが子どもから大人まで広く愛される理由でしょう。
忙しくて、お赤飯の準備ができない!という方は、作るのを諦めてしまう前に、北海道流の甘納豆お赤飯を試してみてはいかがでしょうか?重箱に詰めて食卓に並べると、お祝いムードも盛り上がります。ハレの日以外にも食べたくなる甘くてホッとする味ですよ。
山一 中華せいろ
https://www.shokunin.com/jp/yamaichi/seiro.html
木屋 ふかし布 小
https://www.shokunin.com/jp/kiya/fukashi.html
松屋漆器店 白木塗重箱
https://www.shokunin.com/jp/matsuya/
安比塗漆器工房 6寸平鉢
https://www.shokunin.com/jp/appi/bowl.html
小樽ショールーム(年内の営業は終了しております)
https://www.shokunin.com/jp/showroom/otaru.html
参考資料
https://hokkaidofan.com/amanatto-sekihan/
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/sekihan_hokkaido.html