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【おにぎりの歴史】

今やコンビニの主力商品と言っても過言ではないおにぎり。今では定番の三角おにぎりから丸型、手巻き型、俵型など、さまざまな形のおにぎりが並んでいますが、おにぎりはいつ日本の歴史に登場したのでしょうか?

奈良時代初期、天皇の詔(みことのり)により、日本各地でその地の風土・産物・伝説などを、地方別に記した『風土記』が編纂されました。その中の『常陸国風土記』には「握飯(にぎりいい)」の記述が残っており、握り飯やおにぎりと呼ばれる料理が初めて歴史上の記録に登場します。

平安時代になると、蒸したもち米を握り固めた「屯食(とんじき)」が、貴族の宴で従者に振る舞われるようになりました。当時の屯食は、1合半の蒸したもち米を用いた大型の楕円形をしていました。それ以外にも防人などの兵士の携帯食としても普及したようです。

おにぎりといえば梅干し入りも定番ですが、そのルーツは鎌倉時代初期の承久の乱に遡ります。鎌倉幕府側の武士たちには兵糧として梅干し入りのおにぎりが配られ、これにより全国に梅干しが広まったといわれています。鎌倉時代末期にはうるち米が使われるようになり、戦国時代も引き続きおにぎりは兵士たちには不可欠な兵糧として重宝されました。この頃のおにぎりの主流は、間引きした野菜を米と一緒に炊き込んで作ったもの。豊臣秀吉が天下を統一したあとは、それまでの赤米や黒米に比べ収穫量が多くなった白米がおにぎりの主流となります。

そして江戸時代。歌川広重の『東海道五十三次細見図会 藤沢』には、東海道の旅の最中、見晴らしの良い原っぱで一休みする旅人たちが塩むすびと漬物を入れたおにぎり弁当を開けて食べている様子が描かれているように、おにぎりは「旅の楽しみ」の一つになりました。アサクサノリの養殖が始まった元禄時代にはのり巻きおにぎりが登場、海苔は栄養もあり、おにぎりを手に持ったときに米粒が手に付かない便利さもあり、おにぎりと海苔はお互いに欠かせない存在となるのです。

新米の季節、そして秋晴れの気持ち良い休日には、おにぎりを持ってちょっとそこまでお出かけしてみるのはいかがでしょうか?当店にはおにぎりをより楽しむための商品がたくさんございます。ぜひご覧くださいませ。

栗久 曲げわっぱのお弁当箱(無塗装)
https://www.shokunin.com/jp/kurikyu/mutosou.html
松屋漆器店 白木塗重箱
https://www.shokunin.com/jp/matsuya/
小笠原陸兆 おにぎり焼き器
https://www.shokunin.com/jp/rikucho/onigiri.html
『東海道五十三次細見図会 藤沢』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8A%E3%81%AB%E3%81%8E%E3%82%8A#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:T%C5%8Dkaid%C5%8D_goj%C5%ABsan_tsugi_saiken_zu%27e,_Fujisawa_by_Hiroshige.jpg

参考資料
https://www.onigiri.or.jp/history
https://www.kyosyokuinzaidan.jp/column/mimiyori/onigiri.html
https://www.nikkei.com/article/DGXLASHD10H3S_R11C14A1AA1P00/