2022年08月

1

2

3

【夏の風物詩、花火】

夏の風物詩である花火。花火の原料である火薬(黒色火薬)は、日本では16世紀の戦国時代に鉄砲の火縄銃とともに伝来しました。鉄砲の他に軍事的通信手段である「のろし」での使用が主流で、現在のような遊びや観賞用の花火が登場するのは江戸時代に入ってからとなります。日本での花火鑑賞の記録としては、1589年7月に伊達政宗が米沢城で見たというものや、1613年8月に徳川家康が駿府城で見たという記録があります。

現在、全国各地で花火大会が催されていますが、そのルーツとも言えるものが「両国川開き花火」です。19世紀に大きく発展し、江戸の年中行事となりました。こちらは名前は変わりましたが、現在でも続く「隅田川花火大会」のことになります。また、全国の花火大会の中でも、歴史の深さや規模の大きさから、「日本三大花火大会」と呼ばれる3つの花火大会があります。秋田県「全国花火競技大会「大曲の花火」、茨城県「土浦全国花火競技大会」、新潟県「長岡まつり大花火大会」です。

長岡まつり花火大会は、他の2つとは異なり、競技大会にはなっていない花火大会で、「慰霊と復興」の願いが込められた大会です。長岡空襲で命を落とした方々へ、シベリアで亡くなった戦友たちへ、そして、甚大な被害をもたらした中越地震からの復興祈願と、さまざまな思いが込められた大会です。中でも伝説の花火師・嘉瀬誠次氏の「白菊」という花火が有名で、戦後70年となった2015年8月15日には、ハワイ真珠湾でも長岡花火の白菊が打ち上げられています。

今年、全国では久々の開催となった花火大会も少なくありません。9月中旬頃まで各地で行われているようです。そして、花火にまつわるストーリーを知っていると、花火の見方が変わるかもしれません。身近な花火大会のストーリーをぜひ探ってみてください。

くわな鋳物 蚊やり器
https://www.shokunin.com/jp/kuwana/kayariki.html

参考資料
http://www.hanabi-jpa.jp/data/booklet.html
https://www.sumidagawa-hanabi.com/about/
https://sp.jorudan.co.jp/hanabi/columns/big3.html
https://www.news-postseven.com/archives/20160726_432542.html

IMG_9643

IMG_9644

IMG_9645

IMG_9646

IMG_9647

IMG_9648

【ADA LAB】

先日知人から、見たら絶対にはまりそうなお店があるよと聞いて、早速行ってみました。

銀座ショールームから徒歩で10分ほどの、TOKYU PLAZA GINZAの中にあるADA LABは、ガラスケースとLEDで植物を育てるパルダリウムやネイチャーアクアリウムの楽しみ方を体験できる実験的ショップです。洗練されたお店が並ぶフロアの一画に、突然異世界が広がり、いつの間にか目を輝かせながら植物を見ている自分に気が付きます。

パルダリウムとは、ガラスケースとLEDライトを組み合わせて、植物栽培を楽しむ新しいインドアグリーンの楽しみ方で、日光の当たらない部屋でも植物をインテリアのように自由に取り入れることができます。植物の栽培に自信のある方は、ガラスケースの中に自然の水中情景を再現して楽しむ、ネイチャーアクアリウムに挑戦することもできます。

お気に入りの植物や苔と、それに合わせる砂や岩に見立てた石や流木を選び、ガラスケースに再現された小さな自然は、見ているだけで癒されます。

初心者の方でも参加しやすいワークショップも毎日開催しているそうなので、植物への愛が一方通行になりがちな私のような人は、ワークショップから始めるのも良いかもしれません。

本日再入荷いたしました小泉硝子製作所のキャニスターや腰高シャーレも、1点1点職人の手吹きで製作され、大変味わい深い硝子の容器です。苔テラリウムや、パルダリウムを楽しむ方にも人気があります。ガラスケースの中に、植物の宇宙が広がるADA LAB。銀座ショールームと併せて訪れてみてはいかがでしょうか?

小泉硝子製作所 キャニスター
https://www.shokunin.com/jp/koizumi/canister.html
小泉硝子製作所 腰高シャーレ
https://www.shokunin.com/jp/koizumi/schale.html
ADA LAB
https://ada-laboratory.com
銀座ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/ginza.html

1

2

3

4

【猫の歴史】

私たちにとって非常に身近な動物である猫。その先祖は、ミアキスという樹上に生息した小動物だといわれており、その後の進化の過程で、森に残り単独で狩猟を行ったものが猫に、草原へ移動し集団生活を行ったものが犬へと進化したそうです。

人間との関わりの起源は、人類が農耕を始めた際にネズミ駆除の目的で飼育されたことでした。そのためヨーロッパや中国では稲穂の精霊と考えられており、猫の漢字が獣編に「苗」と書くのもそれを表しています。

紀元前8000年ごろの遺跡では、人間のすぐそばに猫が埋葬されており、人間と猫の関わりが分かる痕跡としてはこれが最古のものとなっています。紀元前3000年ごろには人間のパートナーとしての地位を確立しており、古代エジプトでは壁画や彫刻の題材になり、ミイラにして大切に埋葬されました。エジプトからヨーロッパやアジアへと猫の飼育は広がっていき、穀物や書物を守り、ペストの流行の際にも重要な役割を果たしました。

古代の日本においても猫は生息していましたが、本格的に人間と関わるようになるのは奈良時代のこと。中国から仏教が伝来したのに伴い、経典などを守るための猫がもたらされたことがきっかけでした。そしてペットとして飼われるようになるのは平安時代に入ってからで、希少な生き物であったため、飼育は高貴な身分の人に留まりました。

宇多天皇は父から譲られた黒猫を飼っていたという記録も残り、一条天皇は飼い猫に「命婦(みょうぶ)のおとど」と名付け、位階を与えたほどの愛猫家だったそうです。その後江戸時代になっても数が少なく、貴重な存在ではありましたが、浮世絵や日本画に描かれるなど、人々に親しまれてきたことがうかがえます。

猫との関わりは数千年にも及び、人間の営みと密接に関わってきた存在であることが分かります。猫は、今も昔も人々の心を掴んで離さない生き物なのです。

大寺幸八郎商店 動物シリーズ ネコとネズミ
https://www.shokunin.com/jp/otera/animal.html
かざりや鐐 純銀しおり猫物語
https://www.shokunin.com/jp/kazariyaryo/neko.html

参考資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/ネコの文化
https://www.irisplaza.co.jp/media/A13921009350
https://www.chuo-a.ac.jp/anilab/learn/1272/
https://www.kitasato.ac.jp/kinen-shitsu/kids/plague/index.html