2022年07月

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本日の若松の様子です。明日7月30日(土曜日)は、北九州港洞海地区の夏の風物詩である「くきのうみ花火の祭典」が3年ぶりに開催されます。

若松ショールームにも、「花火柄」の蚊やり器や、花火大会にぴったりなうちわ、おでかけにも使えるびんかごなどの商品を並べ、間近に迫った花火大会を楽しみに待っています。

明日はショールームと上野海運ビルは18時でクローズとなりますが、20時からは洞海湾を舞台にした壮大な花火大会をお楽しみいただける格好の機会です。

気持ちの良い海岸沿いを散策がてら、ぜひ当店ショールームにもお立ち寄りくださいませ。

くわな鋳物 蚊やり器
https://www.shokunin.com/jp/kuwana/kayariki.html
栗川商店 渋うちわ
https://www.shokunin.com/jp/kurikawa/
須浪亨商店 びんかご
https://www.shokunin.com/jp/sunami/binkago.html
若松ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/wakamatsu.html
くきのうみ花火の祭典 2022年7月30日(土曜日)20時00分~20時30分
https://www.city.kitakyushu.lg.jp/wakamatsu/file_0033.html

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【それは天上の宝石】

ガラスというのは光を受けて輝いているかと思えば、まるで内側に炎をたたえているかのように自ら発光して見える時もあり、薄暗い空間で手に取って目をやると、果てしもなく遠い宇宙で途方もなく高い温度で燃える、星の生命に触れているような不思議な感覚になることがあります。

オレンジとブルーの2色が絶妙のバランスで1つのグラスの形を作る、スガハラの「デュオ」と初めて出会ったのはもう15年近く前のこと。市街地と日常から少し離れた静謐な宿で使われていた、その時はまだ名前を知らないオールドグラスをなぜかずっと覚えていたのは、それが当時夏が来るたび天体望遠鏡で覗き込んではその美しさにときめいていた、ある星の姿と重なっていたからです。

夏の夜空でひときわ目を引くのが、七夕の星であること座のベガとわし座のアルタイル、そして、はくちょう座のデネブの3つの星を結んでできる「夏の大三角」です。その中でもっとも暗く見えるデネブから、ベガとアルタイルの間に向かって星を十字を結んだ先、白鳥のくちばしのところで輝いているのがはくちょう座のβ星「アルビレオ」。肉眼では1つの星に見えるアルビレオは、双眼鏡や望遠鏡で見るとオレンジとブルーの2つの星に分かれて見える二重星であることが分かります。宮沢賢治はこの星を童話『銀河鉄道の夜』の中で、「眼もさめるような、青宝玉と黄玉の大きな二つのすきとおった球」と、宝石のサファイヤとトパーズになぞらえています。

夏休みの間、各地の天文台やイベントで開催される観望会に参加する機会があれば、ぜひ天上の宝石「アルビレオ」を望遠鏡で見てみてください。何百年もかけて宇宙を旅した星の光が、レンズを通してすぐそこで輝くさまからは、肉眼で空を眺めるのとはまた違う魅力を感じられます。

デュオは、1996年の発表以来、大ヒットを続けているスガハラの代表作です。すっきりとしたフォルムの中に、ハンドメイドならではの技法で色を重ねました。お手元で楽しめる「天上の宝石」に好きな飲み物を注いで、この夏は星空も一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか?

Sghr スガハラ デュオ オールド
https://www.shokunin.com/jp/sugahara/duo.html

参考資料
https://www.543life.com/star/mitsukekata201708.html
https://www.honda.co.jp/outdoor/knowledge/constellation/picture-book/cygnus/
http://www.science.pref.fukuoka.jp/tenmon/tenmon_jouhou/2007spring.html
https://kotobank.jp/word/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%93%E3%83%AC%E3%82%AA-816480
https://www.nao.ac.jp/gallery/stellar.html (国立天文台)

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【そうめんと煎り酒】

そうめんには機械そうめんと手延べそうめんがあります。機械そうめんはほぼうどんと同じ製法で、生地を薄い麺帯に延ばして刃でカットし乾燥させたもの。細いうどんといったところでしょうか。延ばす工程が少ないため、グルテンの組織にもばらつきがあり口当たりや歯切れ、コシがさほど強くありません。一方、手延べそうめんは小麦粉に食塩、水を混ぜた生地に食用植物油を塗ってヨリをかけながら、丸棒状に細く引き延ばし乾燥させます。熟成させながらヨリをかけて伸ばす作業を繰り返すことで、グルテンが縄状になり口当たりが滑らかになっていきます。手延べそうめんの断面には小さな空気穴が見られます。

製造後のそうめんは、そうめん自身の持つ水分や、梅雨時期の湿気を吸収し、貯蔵倉庫の中で一種の高温発酵をします。酵素が働いてうま味が出ます。この梅雨時期を越すことを「厄」といいます。「厄」済みのそうめんは茹でてもコシが強く、茹で伸びしにくい麺に変化するそうです。機械そうめんは製造したての方が風味が良く、手延べそうめんは「厄」を済ませたそうめんがおいしいとされています。

長期間保存が可能なそうめんは、昔から日本の夏の食として親しまれていました。現在は醤油ベースの「めんつゆ」で食すのが定番ですが、醤油が普及する前に使われていた「煎り酒」はご存じでしょうか?材料は日本酒、しょっぱい梅干し、鰹節、塩。昆布や梅酢を使うレシピもありますので、いろいろと試してみると面白いかもしれません。醤油の塩分量が15%前後なのに対し、煎り酒の塩分量は1%前後。醤油よりもあっさりとした、使いやすい調味料です。マリネや焼き浸し、貝類や白身の刺身にもよく合います。

[材料]
日本酒 400ml
塩分18%以上の梅干し 2個
鰹節 4g
塩 少々

[作り方]
1. 小鍋に日本酒と梅干し、塩を入れます。梅干しがしっかり浸かるようにします。
2. 中火で加熱し煮立ったら弱火にし、約半分強まで煮詰めて鰹節を加え5分程度煮出します。
3. 粗熱が取れたらペーパーで濾して冷蔵庫で保存します。塩分が少ないので早めに使い切ります。

この煎り酒を冷やした出汁で割り、薄口醤油を数滴垂らし、そうめんつゆの代わりに。当時は手に入りにくかった醤油も砂糖も使わないめんつゆを試してみてはいかがでしょうか?

小泉硝子製作所 腰高シャーレ
https://www.shokunin.com/jp/koizumi/schale.html
野田琺瑯 琺瑯容器
https://www.shokunin.com/jp/noda/

参考資料
https://kamote.co.jp/college/course_04.php
https://www.shimabara-soumen.com/14662419348225
https://tenki.jp/suppl/okuyuki/2015/08/02/5641.html