職人.comの4つ目のショールームとして、北九州市若松区にオープンした若松ショールーム。今回は、若松とはどんな街かをご紹介いたします。
若松区は北九州市の北西部に位置し、北九州工業地帯で大規模な工場が立ち並ぶ洞海湾と関門海峡の北西に広がる海域の、北東側は日本海、西側には玄界灘が隣接する響灘に囲まれています。九州の地図を人の形で例えると、頭の部分が福岡県として、北九州市は頭頂部、若松区は特にてっぺんの部分にあたります。市内唯一の海水浴場や農作物の生産が盛んであるなど、自然豊かな土地でもあります。
明治に入ってからは港湾の整備、鉄道の開通などにより、若松港が筑豊の石炭を扱う日本一の石炭積出港として発展を遂げました。それに伴い、伝統的な文化、行事、歴史的建造物が数多く残っていることも特徴です。
職人.comが入居する上野ビル(旧三菱合資会社若松支店)は、大正時代の雰囲気を色濃く残す歴史的建造物の一つで、国の登録有形文化財となっています。この付近一帯は若松南海岸通り(若松バンド)と呼ばれ、石炭関連会社や海運会社が軒を連ねる近代湾港都市固有の帯状の都市空間で、明治・大正期の建造物や史跡が今なお残ります。上野ビルをはじめ、100年以上前に建てられたレンガ造りや石造りの建物もあり、まるでタイムスリップしたかのような景観を楽しむことができるため、カメラを片手に散策されている方を多く見かけます。
上野ビルと同じく登録有形文化財の旧古河鉱業ビルは、赤煉瓦造りでルネサンス様式を基調とした建物で当時を伺い知ることのできる華やかな外観です。そのほかにも石炭の積み出し港を象徴する石炭会館は、若松区に現存する洋風建築としては最も古く左右対称の建物。栃木ビルは、当時ではまだ珍しかった3階建ての全鉄筋コンクリート造です。デザイン性が高く、歴史を感じる建造物を巡ってみてはいかがでしょうか?
若松ショールームは、目の前に対岸の戸畑区とを結ぶ渡船と若戸大橋があり、貨物船が行き来するところでもあります。若戸大橋は日本の長大橋の先駆けで、開通当時は東洋一長い橋でもありました。若松ショールームへお越しの際には、レトロな趣の建物群と真紅の若戸大橋、洞海湾が織り成す光景をぜひご覧いただき、ゆっくりとした時間をお過ごしください。
若松ショールーム(金土日の12-18時に営業)
https://www.shokunin.com/jp/showroom/wakamatsu.html
参考資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8B%A5%E6%9D%BE%E5%8C%BA
https://www.city.kitakyushu.lg.jp/wakamatsu/w4100059.html
https://www.city.kitakyushu.lg.jp/kanko/menu02_0043.html