2021年08月

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長崎県波佐見町で生産される波佐見焼の中でも、特に18世紀~19世紀前半にかけて作られた厚手の磁器製品を「くらわんか碗」と呼びます。

その名前は、江戸時代に大阪の淀川で、「飯くらわんか 餅くらわんか」という掛け声と共に飲食物を販売する、「くらわんか舟」で用いられたことに由来します。

このくらわんか碗は丈夫で舟の上で使っても壊れにくく、簡素な絵付けが施され、手頃な値段で販売されました。当時の庶民にとって高級品だった磁器のイメージを覆し、多くの人が手軽に普段使いできるものへと変えていきました。

当店で長年販売しているHASAMIも、磁器を高級品から日用品へと導いた波佐見焼のルーツを大切にして作られており、日常生活で気兼ねなく使用できる実用的なデザインとなっています。

HASAMI
https://www.shokunin.com/jp/hasami/

参考資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/波佐見焼
http://www.hasamiyaki.or.jp/porserin/index.html
https://core.ac.uk/download/pdf/196704618.pdf

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【お盆の食事】

今年もあっという間にお盆の時期になりました。皆さんはお盆に何を食べられましたか?

全国各地で、お盆にそうめんを食べる風習が多く残っています。なぜそうめんを食べるのか。それには大きく三つの理由があります。

一つ目は、ご先祖様があの世に帰るときに精霊牛の手綱にしたり、荷物を縛るための綱として使っていただけるように。二つ目はそうめんのように細く長く幸福が続くようにという願いから。そして三つ目はそうめんを糸に見立てて針仕事や織物が上達するようにとのこと。

また、仏教では殺生を避けることから、精進料理を食べる地域もあります。夏野菜や果物の収穫時期に当たるため、豊富な収穫を感謝する意味もあったと考えられています。野菜の天ぷらを作ったら、そうめんとの相性も抜群ですね。

スタッフの出身地である山形県は庄内の実家では、毎年つゆ餅を食べておりました。住まれている地域に伝わる習わしを調べてみると、その土地ならでの歴史や文化を感じられるかもしれません。

大寺幸八郎商店 かなまり
https://www.shokunin.com/jp/otera/kanamari.html
山一 すし飯台
https://www.shokunin.com/jp/yamaichi/sushi.html
中村銅器製作所 天ぷら鍋
https://www.shokunin.com/jp/nakamuradouki/tempura.html
conte こします
https://www.shokunin.com/jp/conte/oilpot.html

参考資料
https://www.h-fureai.com/column/food-named-after-obon
https://sharedine.me/shokuiku-media/gyoji-obon/

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【幸せをめしとる縁起物】

200年以上の歴史を持つ広島は宮島の伝統工芸品、「宮島杓子(しゃくし)」。杓子とは、飯や汁をすくいとる道具を指し、しゃもじは杓子から派生した女房詞(語の最後に「もじ」を付けて婉曲的に表現する文字詞)です。

宮島杓子の由来は今から約200年前の1800年代に遡ります。神泉寺の僧だった誓真の夢に現れた、弁財天が抱える琵琶の形をモチーフにしゃもじの形が考えられ、宮島参拝の土産として売り出すように島民に広めたことが始まりとされています。御神木を使ったしゃもじは縁起物として高い評判を呼び、「幸せをめしとる」として、お土産はもちろん贈り物としても重宝されています。

東屋の宮島しゃもじは、安心してすり減るまで使っていただくために、国産の天然木から木肌のきれいな材料を吟味し、塗装などは一切施さず、職人の手作業によって木肌を磨き上げただけで仕上げられています。シンプルであるがゆえ、厳選された素材の質感や、日本の職人技術が感じられる逸品です。

東屋 宮島しゃもじ
https://www.shokunin.com/jp/azmaya/miyajima.html

参考資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%97%E3%82%83%E3%82%82%E3%81%98
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%B3%E6%88%BF%E8%A8%80%E8%91%89
http://miyajimakougei.com/yurai/