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【藍染め】

藍染めの染料は「蓼藍(タデアイ)」というタデ科の一年草で、花言葉は「美しく装う」。インディゴが生み出す天然の青の濃淡は、「ジャパン・ブルー」として世界中の人々を惹きつけています。

藍の色素を含む植物は、インドアイ(マメ科)やリュウキュウアイ(キツネノマゴ科)など世界に百種類以上あり、それぞれ染料として活用されています。現在では化学染料が用いられることも珍しくない藍染めですが、日本では長く植物が原料として利用されていて、植物を染料にした伝統的な藍染めは「本藍染め」または「正藍染め」と呼ばれます。藍の葉を育て、葉を発酵させて藍染めの元となる藍染料である蒅(すくも)を作り、染め上げることで作られる藍染め。蒅作りの本場であることから藍染めの産地といえば徳島県で、徳島で作られた蒅を「阿波藍」と呼びます。

「青は藍より出でて藍より青し」ということわざがありますが、藍染めの魅力はなんといっても自然に生み出された深く鮮やかな青色そのもの。甕(かめ)を覗いたときのように薄い色である「甕覗(かめのぞき)」から始まり、「薄藍(うすあい)」「浅葱色(あさぎいろ)」「縹色(はなだいろ)」「藍色(あいいろ)」「勝色(かちいろ)」「留紺(とめこん)」など、藍の色を表すさまざまな名称のとおり多様な青色が染め出され、たまに京都の街中で藍のグラデーションの暖簾を目にしたりすると、つい立ち止まって見惚れてしまいます。

藍染めの方法は、「生葉染(なまばぞ)め」や「沈澱法」などもありますが、現在は藍の葉を発酵させて青色成分であるインディゴを発生させる「発酵法」が主流です。発酵法にもさまざまな種類があり、最も希少性が高い藍染めは「天然灰汁発酵建(てんねんあくはっこうだ)て」という方法で、化学薬品などを全く使用しないため、藍という植物の持つ風合いを最大限に引き出すことができます。当店でお取り扱いしている「INDIGO CLASSIC」はまさに伝統的な天然灰汁発酵建て製法で、藍本来の色味・匂い・質感を表現しています。

徳島での修行を経て、地元・奈良で創業されたINDIGO CLASSICは、通常は分業制で行われる種まきから染めまでの工程を、一貫して行っています。来る日も来る日も、畑や染料の調子を見て、一年をかけて染料を作る。INDIGO CLASSICはそのような「普段」を積み重ねて、日本で育まれてきた本来の藍染めの伝統と美を、未来につないでいます。

INDIGO CLASSIC Tシャツ
https://www.shokunin.com/jp/indigo/
INDIGO CLASSIC ストール
https://www.shokunin.com/jp/indigo/stole.html
INDIGO CLASSIC ハンカチ
https://www.shokunin.com/jp/indigo/handkerchief.html

参考資料
https://www.okashinet.co.jp/brands/material/
https://www.jfc.go.jp/n/finance/sougyou/case/detail.html?id=087
https://www.pref.tokushima.lg.jp/kenseijoho/tokushimakennitsuite/tokushimakennosangyo/dentosangyo/awaai/

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【蕎麦湯】

お蕎麦屋さんで食事の終盤に運ばれてくる「蕎麦湯」。まろやかな口当たりの蕎麦湯は単なるゆで汁ではなく、蕎麦の風味や成分が溶け出し、その栄養が凝縮されています。江戸時代の蕎麦屋でも、最後には蕎麦湯を提供する習慣がありました。食事の締めくくりとして蕎麦湯を飲むスタイルは、日本の粋な文化として現代にも受け継がれています。

元禄10年(1697年)に出版された、食物全般について書かれた『本朝食鑑』には、蕎麦をゆでたあとの湯を飲むという記述があり、今から300年以上前には、すでに蕎麦湯を飲んでいたことが分かります。

蕎麦湯を飲む習慣は、もともと信州などの蕎麦どころで始まったといわれています。江戸からの旅人が信州を訪れた際、食後すぐに蕎麦湯を出され、旅人がその理由を尋ねると、「蕎麦を食べたあとに蕎麦湯を飲むと消化に良い」と教えられ、その風習を「信濃風」として江戸へ持ち帰り紹介したことが、江戸っ子たちの間に広まるきっかけとなりました。

実は、技術が未発達だった当時の蕎麦は、硬い蕎麦殻が多く残ってしまい、消化不良でお腹を壊すことも少なくなかったそう。蕎麦には、体をつくるもとになる良質なたんぱく質や、疲労回復をサポートするビタミンB1、B2が豊富に含まれていますが、これらは水に溶け出しやすい性質を持っているため、ゆでる過程で多くが蕎麦湯の中へと移ってしまいます。つまり、蕎麦湯を飲むことは、蕎麦が持つ栄養を余すことなく取り入れるという、非常に理にかなった習慣でした。

蕎麦湯の楽しみ方は、人それぞれこだわりがあるかもしれません。まずは、残ったつゆに注いで、だしのうまみと蕎麦の香りの調和を楽しみます。お好みでわさびやねぎを少量足すと香りが引き立ちます。もし蕎麦湯が余ってしまったら、ぜひお料理に活用してみてください。蕎麦のうまみが溶け込んだお湯は、お味噌汁やスープのベースにもぴったりです。とろみが付くことで冷めにくくなり、いつもの汁物がより奥深い味わいになります。

そんな蕎麦湯の時間をさらに豊かにしてくれるのが、職人の手仕事による道具たちです。工房アイザワのストレートポットは、満水容量が約400ml。カップ約2杯分の蕎麦湯を入れて食卓へ出すのにちょうど良いサイズです。ステンレス製のすっきりとした佇まいは、和洋を問わず食卓になじみます。液だれしにくい注ぎ口は、最後まできれいに注げるのが嬉しいポイントです。また、青龍窯の蕎麦猪口は、手に持ったときに吸い付くような質感が魅力。両手で包むように持つと、じんわりと蕎麦湯の温かさが伝わってきて、寒い日はどことなくほっとします。

おいしい蕎麦を堪能したあとに、お気に入りの器でゆったりと蕎麦湯を味わう。そんなひとときを、日々の暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか?

工房アイザワ ストレートポット
https://www.shokunin.com/jp/aizawa/pot.html
青龍窯 蕎麦セット
https://www.shokunin.com/jp/seiryu/soba.html
栗久 曲げわっぱの蕎麦セット
https://www.shokunin.com/jp/kurikyu/soba.html
大寺幸八郎商店 かなまり 中 ※原材料費の高騰に伴い、近日中に値上がりいたします。ご検討中の方はぜひお早めにご注文くださいませ。
https://www.shokunin.com/jp/otera/kanamari.html
小石原焼 トビカンナ 小皿
https://www.shokunin.com/jp/koishiwara/

参考資料
https://www.nikkoku.co.jp/entertainment/sobajiten/007.php
https://www.nikkoku-shop.net/blog/column/2025/1629/
https://otaruiroha.com/?p=244

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【アイスコーヒーのはじまりに80mm】

近頃、朝はまだ少し肌寒いのに、日差しには夏の気配が混じり始めてきました。窓を開けると入ってくる風もやわらかく、ようやく春の延長ではなく、夏に向かっているのだなと感じます。そんな季節になると、いつものコーヒーにもそろそろ氷を入れたくなってきます。

とはいえ、まだ真夏のように、たっぷりの氷を入れた大きなグラスで、氷の音が響くような冷たさを求めているわけではありません。冷たさは欲しいけれど、きりっと冷えすぎるより、少し涼しさを感じるくらいのちょうど良さを5月のアイスコーヒーに求めてしまいます。そんな日に自然と手が伸びるのが、秋田道夫さんの「80mm」です。

直径80mm、高さ80mmの装飾のない円柱のようにも見える湯のみ。無駄のないシンプルなデザインに目が留まり引き寄せられます。真っ白な中にコーヒーの黒がすっと広がる様子は影が生まれるようで、それだけで少し涼しい気持ちになり、実用的な食器でありながらアート作品のようです。

磁器ならではの、光が通り抜けそうな濁りのない白さとすべすべとした質感も、この器の魅力の一つです。見た目は筒のようにすっきりしていますが、実は二重構造になっていて、内側の底には湯呑みのような丸みがあります。冷たい飲み物を入れても結露しにくく、口縁は薄いので口当たりも軽やかです。濃いめに淹れたアイスコーヒーを少しだけ飲みたいときにぴったりです。

木のトレーやコースターに合わせると、白さがより涼しく見え、素材や質感がさまざまな食卓にも調和しますし、無機質なパソコンや文具が並ぶデスク周りに置いても、違和感なくなじみます。すんと引き締まった存在感のある佇まいは、心も整えてくれそうです。

5月の過ごしやすい気候を逃さぬように、あれもこれもと慌ただしく過ごしがちではないでしょうか?爽やかな風が吹くこの季節に、80mmの湯のみで飲むアイスコーヒーが、よく似合う気がしています。ひと息つくときに、ちょうどよい涼しさをぜひ感じてください。

80mm 湯のみ
https://www.shokunin.com/jp/80mm/
岩本清商店 切手盆 小
https://www.shokunin.com/jp/iwamoto/bon.html
FUTAGAMI 真鍮鋳肌のコースター 光芒
https://www.shokunin.com/jp/futagami/coaster.html