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本日の小樽の様子です。まもなく学校を卒業するため、残りわずかの勤務となったオープニングスタッフ。スタッフ一人一人の善意と貢献によって支えられております。本日は勤務日ですので、ぜひお立ち寄りください。

小樽ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/otaru.html

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セラミック・ジャパンのアヒルボールSにクラムチャウダーをよそってみました。シリアルやヨーグルトを入れるのに最適なサイズです。スープカップ、カフェオレボウルとしてもお使いいただけます。

セラミック・ジャパン アヒルボール S
https://www.shokunin.com/jp/ceramicjapan/ahiru.html

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【和菓子とアートとカフェ】

先日、友人に誘われて祇園にある「ZENBI -鍵善良房- KAGIZEN ART MUSEUM」へ「鈴木悦郎生誕100年記念-ひびをたのしく」展を観に行ってきました。こちらは享保年間(1716~1736年)創業の老舗和菓子屋さん「鍵善良房」の私設美術館で、にぎやかな花見小路をほんの少し西に入った静かな路地に佇んでいます。小さな美術館で展示数はさほど多くないものの見応えはたっぷり、今回の展覧会では鈴木悦郎の明るくあたたかなその作風と卓越したセンスにすっかり魅了されてしまいました。

鈴木悦郎は浅草に生まれ、舞台美術の仕事などを経て、戦後は雑誌の挿絵や本の装丁、絵本制作など、幅広く活躍しました。当時鍵善良房を切り盛りしていた鈴木愛子・今西晴子母娘とは、家族ぐるみの交流があり、鍵善には鈴木悦郎の作品コレクションだけでなく、お菓子の型や包装紙など、彼が手がけたデザインが今も大切に受け継がれています。今回の展覧会タイトル「ひびをたのしく」は、日常を楽しむための小さな工夫を大切にしていたという鈴木悦郎の口ぐせに由来するそうで、描かれたさまざまなモチーフも、どこか楽しげな空気をまとっていました。会場には、愛子・晴子母娘から送られたお菓子へのお礼状なども展示されており、その朗らかで気取らない人柄が偲ばれます。

余談になりますが、後日この展覧会について母に話したところ、鈴木悦郎という名前は知らなかったものの、あとから「よく知っている大好きな絵だった!」との連絡が。というのも、鈴木悦郎は、昭和を代表するイラストレーターの中原淳一による少女や若い女性のための雑誌「ひまわり」や「それいゆ」の挿絵画家でもあったのです。当時少女であった母は、雑誌の一読者として、リアルタイムで鈴木悦郎の作品に親しんでいたようです。母の心の中には、こんな魅力的な作品たちが少女時代の記憶としてしまわれているのかと、なんだかうらやましく感じました。

さて、展覧会を観たあとは、お向かいのZEN CAFEへ。こちらも鍵善さんのカフェで、和モダンのおしゃれな店内に、鈴木悦郎の作品が何点か飾られていました。実は、コレクションの中に《梅の月》という作品があるのですが、今回美術館には展示されておらず。観てみたかったなぁと思っていたところ、偶然にも案内していただいたお席にその作品が飾ってあるというすてきなハプニングが。やさしい味わいの白あずきのぜんざいに舌鼓を打ちながら作品を堪能するという、なんとも贅沢なひとときを過ごすことができました。

一年中たくさんの人であふれる祇園界隈ですが、一歩路地の奥に入ると不思議なほど静かな空間があります。「鈴木悦郎生誕100年記念-ひびをたのしく」展は2025年3月9日まで。街歩きに疲れたら、楽しい作品とおいしい和菓子で、ほっと一息ついてみるのはいかがでしょうか。

鍵善良房
https://www.kagizen.co.jp/
ZENBI -鍵善良房- KAGIZEN ART MUSEUM
https://zenbi.kagizen.com/
三条ショールーム
https://www.shokunin.com/jp/showroom/sanjo.html

参考資料
『鍵善良房コレクション 鈴木悦郎 ひびをたのしく』(ZENBI -鍵善良房- KAGIZEN ART MUSEUM、2024)